破壊屋ブログ

ネタ系映画ブログです。管理人はこの人→http://hakaiya.com/giccho

筋肉映画ベストテン

ワッシュさんの企画に参加します。
d.hatena.ne.jp

  1. プレデター(1987年、ジョン・マクティアナン監督、カール・ウェザース)
  2. デモリションマン(1993年、マルコ・ブランビラ監督、シルヴェスター・スタローン)
  3. レッドブル(1988年、ウォルター・ヒル監督、アーノルド・シュワルツェネッガー)
  4. ロッキー4/炎の友情(1985年、ドルフ・ラングレン)
  5. スパイダーマン(2002年、サム・ライミ監督、トビー・マグワイア)
  6. ファイトクラブ(1999年、 デヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット)
  7. ダブルチーム(1997年、 ツイ・ハーク監督、ジャン=クロード・ヴァン・ダム)
  8. HK 変態仮面(2013年、福田雄一監督、鈴木亮平)
  9. ロッキー3(1982年、ミスター・T)
  10. マッスルモンク2004年、ジョニー・トー監督、アンディ・ラウ)

上位5作だけ解説。

プレデター

一位はプレデターですね。ワッシュさんの投票企画は俺が集計をサポートしています。どんな感じにやっているかというと『プレデター』のカール・ウェザースとアーノルド・シュワルツェネッガーの握手風にやってます。
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デモリションマン

平和になった未来社会なのに、暴力目的で筋肉を振りかざすバカの物語。

レッドブル

オープニングの筋肉サウナは俺が通っていた小学校で語り草でした。まあ日本中の小学校で語り草になっていたと思います。

ロッキー4/炎の友情

白い筋肉と黒い筋肉とアカい筋肉が躍動する映画。劇中ではソ連の科学的トレーニングが批判されて、スタローンの自然トレーニングがカッコよく描かれている。でも実際に薬物使って筋肉作っていたのはスタローンなんだよね。

スパイダーマン

超人スパイダーマンになった主人公が「俺、マッチョになったぜ!」って驚くシーンに笑った。超人になれたんだからマッチョとかどうでもいいじゃん。

自転車に乗って

「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞」で取り上げるために観た日本映画がとても面白かった!というのが沢山ある。今までで一番衝撃だったのは『余命1ヶ月の花嫁』だ。去年だと『さよなら歌舞伎町』『娚の一生』がとても良かった。ぜんぶ廣木隆一監督で、どれも自転車に乗るシーンがある。

廣木隆一監督は自転車映画の名手なのだ。今回は廣木隆一監督の自転車シーンについて解説する。ネタバレな部分はすべてリンクにしてある。



『さよなら歌舞伎町』のオープニング

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前田敦子と染谷将太が駅前を自転車で疾走する。超人気俳優がゲリラ撮りにチャレンジ!。染谷将太はこの撮影のことを

転んだら全国のファンに殺される!

と語っていた。そりゃそうだ。

こういうのでイチイチ「道交法違反だ!」と騒がないのが映画ファンの良いところ。

『さよなら歌舞伎町』の後半

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歌舞伎町を自転車でうろつく染谷将太。このシーンは(リンク先ネタバレ

『さよなら歌舞伎町』のクライマックス

リンク先画像ネタバレ
二人乗りで女性が自転車を漕ぐのは珍しいパターン。このシーンは(リンク先ネタバレ)。希望への疾走をコミカルに表現している。

『娚の一生』の序盤

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自転車で移動中の榮倉奈々に、地元のボンクラ議員(←榮倉奈々に惚れている)が話しかける。ボンクラ議員は車をずっとバック中。町の男たちは榮倉奈々の家にヨソモノ(トヨエツ)が転がり込んできたことを心配している。面倒臭くなった榮倉奈々は「ヨソモノは殺人鬼!」と叫びながら自転車で疾走する。田舎の面倒臭さとノンビリさを表現したシーンだ。

『娚の一生』の中盤

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夏祭りを経て榮倉奈々とトヨエツが仲良くなったことを表現するシーン。奥に見えるのが祭り会場。日本の恋愛映画は「夏祭りで男女が仲良くなる」という展開が超あるあるなんだけど、このシーンはしんみり感が出ていてとても良い。しんみびりだけどセッチャリだ(自転車泥棒)。いや、あとで返すけどね。

『娚の一生』の中盤

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自転車に乗りながらケンカするシーン。「ケンカするけど仲が良い」を表現している。

『800 TWO LAP RUNNERS』の中盤

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青春映画の傑作『800 TWO LAP RUNNERS』。高校生同士が自転車に乗りながらセックスについて語る。俺も高校生の時にこの映画を観たので「えええ!みんな普通にセックスしているの!俺はしていないのに!」って感じで衝撃だった。二人乗りは肉体関係の暗喩なのか?(たぶん違う)

『余命1ヶ月の花嫁』の序盤

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瑛太と榮倉奈々が自転車に乗って街を疾走する2分間の長回しカット。ゲリラ撮影でセリフもアドリブと思われる。二人の仲の良さをしんみりと表現する名シーンだ。まだヒロインのガンが発覚していないので、この後に起きる悲劇を盛り上げる効果もある。

ちなみにこの画像は榮倉奈々が歩行者にぶつかりそうになったので、瑛太が後ろを向いて謝るところ。榮倉奈々が自転車で突っ込んでくるだけでも驚くのに、謝ってくるのが瑛太!この歩行者は死ぬほどビックリしたのではないだろうか。

道交法が変わった今だったら「歩道を自転車で走るとは危険だ!」ってクレームがつきそう。世間はクレームつけないで欲しい。

『余命1ヶ月の花嫁』の中盤

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『余命1ヶ月の花嫁』は、クライマックスの結婚式よりも中盤の余命告知シーンのほうが遥かに感動できる。解説すると(リンク先ネタバレ)。もちろん妄想のはずなのに、この映画はハッキリと妄想だとは描かない。
独り残される瑛太の絶望と、残りの余命を前向きに突っ走る榮倉奈々を表現する最高の名シーン。


廣木隆一は自転車を使って饒舌に語ってくる。俺は廣木隆一のたくさんあるフィルモグラフィーのうち、1割くらいしか観ていない。だから他にももっとあると思う。


俺の高校は自転車通学が盛んだった。自転車通学している男女の雰囲気でその二人の親密さが何となくわかった。だから自転車を使って人間関係を表現する映画には懐かしさを感じる。

大川隆法を霊言したらどうなるのか!?

幸福の科学(大川隆法)はあらゆる守護霊を呼び寄せて勝手に霊言本を出している。最近だと手塚治虫の霊言本が大きな話題になった。

www.huffingtonpost.jp


あらゆる有名人を呼び出してきたので、みんなが考える
「この有名人の霊言本って存在するのかな?」
はたぶんある。AKB48から天皇陛下にムハンマドまで、大川隆法に呼び出せない守護霊は無いのだ。

ところでこの手の霊言本が出ると、ネット上では必ずこういうネタが登場する。

「だったら大川隆法の霊言本を勝手に出そうよ!」

だけど大川隆法の霊言本は実際に1992年に出版されているのだ。グラップラー刃牙風に表現するのなら「そのネタは既に25年前に通過したネタだッ」ということだ。今回はこの大川隆法の霊言本を紹介する。

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『大川隆法の霊言―神理百問百答』。作者はジャーナリストの米本和広と宗教学者の島田裕巳だ。この本は強烈なまでにアンチ幸福の科学で、昔の本とはいえ幸福の科学ウオッチャーたちにも何度かネット上で取り上げてきている。

形式としては、米本和広が大川隆法の霊に疑問をぶつけ、大川隆法の霊がその疑問に答えるというもの。答える内容は実際の大川隆法の発言だ。この辺りが妄想を書く霊言本とは違う。


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ゼウスとジュピターを別人扱いする幸福の科学にツッコミ。

例えば

大川隆法先生は、耳の不自由な人をどう考えていますか?

という質問に対しては大川隆法の著作から以下の様な文を引用する。

神様が、人間はしゃべることの二倍聴きなさいと、こういうことで耳を二つつくっておられるのです。(略)ですから、耳の悪くなる人は、人の意見の聴き方が足りないということです。

ちなみに目が悪くなるのは社交性が無いから、足が悪くなるのは自立心が無いから、と批判している。凄まじい暴言のように感じられるけど、新興宗教にハマる人は「健康になりたい」という要求が強かったりするので、教祖様としてはこういう発言になるのだ。


また「不倫する女性は地獄に堕ちて350年間ライオンや人間に犯され続ける」というトンデモ論や、中国人や朝鮮人に対する暴言なども登場する。霊言本とはいえ、全部大川隆法の実際の発言だ。

ツッコミネタも満載で、大川隆法が召喚した老子の霊が「ニイハオ」と挨拶した件について「ニイハオは清朝末期以降の新しい挨拶の言葉」とツッコミ入れたりしている。


幸福の科学の霊言本シリーズは「守護霊が言っていることだから」ということで好き勝手にやっている。一見すると誰も反論できない無敵の手法に思われるけど、ただ一つだけ無敵と戦える方法がある。相手と同じ土俵に立つのだ。「大川隆法の霊言―神理百問百答」はそんな本だ。

映画『HERO』から学ぶキャリアと道徳

木村拓哉さんが主人公を演じる大人気ドラマシリーズ&映画シリーズ『HERO』!

もちろん皆さんは『HERO』をよく知っていますよね。

意外かもしれませんが『HERO』には子供の教育に役立つような要素があることはご存じですか?

今回は木村拓哉の主人公像を考察することで子供のキャリアや道徳感について学びましょう。


というくだらないコトを日本がやっている、というのが今回のエントリです。
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キャリア教育×HERO:文部科学省

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http://www.mext.go.jp/doutoku-hero/


文部科学省は『HERO』を宣伝していた。2014年のテレビシリーズと2015年の映画『HERO』だ。
どうして文部科学省が宣伝するのかというと、キムタク演じる主人公の姿から道徳やキャリア教育を学ぶためなのだ。下村博文文部科学大臣のメッセージを引用する。
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道徳教育 x HERO : 文部科学省

誰に対しても公正・公平な態度で接し、自らの信念に基づいて行動し、真実を見極め、社会正義を追求しようとする久利生公平と、それを支える仲間たちの姿には、「人としてどうあるべきか。自分はどう生きるべきか。」という道徳教育の根源的なテーマと共通するものがあると考えます。

下村大臣は新国立競技場問題を悪化させ、東京都・JSC・森喜朗は仲間どころかお互いに足を引っ張り合った。そしてキムタクはSMAPの仲間とSMAP育ての親を裏切った挙句、仲間たちを晒し者にした。とてもじゃないが道徳を学べない。まあSMAP解散騒動は今年の冒頭の話なので、文部科学省もこんな展開になるとは思ってなかったはず。


文部科学省は前進の文部省の頃から多くの映画を推薦してきた。しかし3年ほど前から「タイアップ」と銘打ってより積極的に映画を宣伝するようになった。

参考までに文部科学省がタイアップした2015年の映画と、そのタイアップ理由を文部科学省から引用する。

ガールズ・ステップ

ガールズ・ステップ [DVD]

映画では、高校のダンス部を舞台に、登場人物がダンスを通じて友情を育み、成長し、困難に挑戦する姿が描かれており、その姿は、スポーツの持つ価値を気付かせてくれるものとなっています。

レインツリーの国

レインツリーの国 通常版 [DVD]

主人公と聴覚障害のあるヒロインが、当初は衝突しつつも徐々に距離を縮めていく過程が繊細に描かれており、人と人が相互に理解することのすばらしさを伝える内容となっています。これは、障害のある人とない人が共に活躍する共生社会が目指す価値や、「インクルーシブ教育システム」が目指す理念と通じるものがあると考えられます。

『映画ちびまる子ちゃん~イタリアから来た少年~

まる子たち日本の小学生が,海外から来た小学生と交流し友情を深める姿が描かれており,国際理解の魅力・大切さを伝える内容となっています。これは,文部科学省が推進している国際教育の普及啓発の趣旨にも沿っていると考えられるものであり,本企画を通じて国際教育の趣旨を広く伝えていきたいと考えています。

海難1890

海難1890 [Blu-ray]

本作は、1890年に和歌山県樫野埼沖にて起きた「エルトゥールル号海難事故」と、1985年のイラン・イラク戦争のさなかに実際に起きた「テヘラン邦人救出劇」という史実を基にした物語であり、困難な状況の中にあって名誉や見返りも求めず、ただ目前の人を救おうと行動を起こした125年前の日本人と、30年前のトルコ人の勇気と誠意を映し出したドラマが壮大なスケールで描かれています。
文部科学省は、世界に羽ばたき、貢献する子供たちの育成を目指しており、今般のタイアップにより、こうした取組を一層推進していきます。

HERO

HERO 特別限定版(3枚組) [DVD]

映画では、主人公が自らの信念に基づき、様々な困難を乗り越えて真実を追究していく姿が描かれており、働き方や生き方について考えを促す内容となっています。これは、文部科学省が推進しているキャリア教育の趣旨にも沿っていると考えられるものであり、本企画を通じてキャリア教育の意義を広く伝えていきたいと考えています。


面白いことに『HERO』だけタイアップ理由に説得力が無いんだよね。過去にもキャリア教育とのタイアップ映画はあったけど*1、いずれも思春期の少年少女が主役。『HERO』は中年が主人公なので、子供向けであるキャリア教育とはイマイチ絡みにくい。タイアップ自体は良いことだと思うけど『HERO』のタイアップはちょっと無理やり感がある。


ちなみにキャリア教育とは

今、子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められています。

のことね。キムタクはSMAPの社会的・職業的な自立を邪魔したんだけどね!(しつこい)


そして今回文部科学省のサイトを色々読んだんだけど読点(、)が多くて読みにくかった。

【放送事故】珍遊記

映画『珍遊記』には倉科カナと溝端淳平が出ているんだけど、この二人のファンは観に行くな!と言えるほどぶっ壊れた演技をしている。
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もちろん一番壊れているのは主演の松山ケンイチで、漫☆画太郎のギャグを全裸で再現していた。数々の漫画キャラを演じてきた松山ケンイチだけどここまで来たか。たぶん松山ケンイチの事務所プロフィールには「NG無し、何でもやります」って書いてあるに違いない。
でも「大物イケメンなのに汚れ役やるんだ…」というインパクトでは溝端淳平が衝撃的だ。しょーもない悪役を喜々として演じていた。

これは俺の推測なんだけど、映画『珍遊記』ってNGカットをワザと使っているよね?こんなシーンがあった。

・(たぶん)監督が「カット!」を中々言わない。
・溝端淳平がアドリブで「忘れ物あるよ!」と言う。
・このアドリブがいまいちキマらなくて微妙な空気になる。
・出演者たちが笑いをこらえている。
・この空気に困ってしまった溝端淳平がスタッフを見る

まさか映画で放送事故(テレビじゃないから放送事故じゃない!)が観られるとは思わなかった。すごいギャグでビックリした。

ちなみにNGカットをわざと使う映画は、やはり溝端淳平が出演している『ハルフウェイ』にもある。この映画は脚本が無くて俳優たちのアドリブで展開していく。
そこで北乃きいが「halfway」を「ハルフウェイ」と読み間違えるシーンがある。相手をしていた岡田将生は北乃きいのボケっぷりに困ってしまいスタッフを見るのだ。
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NGカットとはいえ、二人の自然体が面白くて映画を代表するシーンだ。「ハルフウェイ」という言葉は映画のタイトルにも使われた。


まあなんにせよ、イケメンならNGでもサマになるのだ。

破壊屋花見 3月26日 土曜日 上野公園

毎年コピペの告知だけど花見です!

破壊屋花見1

今年も破壊屋の花見をやります!

日時3月26日 土曜日 朝っぱから初めて夕方前には撤収。みなさんは好きな時間に来て好きな時間にあがってください。例年通りだと昼過ぎから人が集まります。
場所上野公園
参加条件誰でもOKです。お子さん連れや破壊屋を知らない人なども毎年来てますぜ!みんな大歓迎!
参加費特に無いけど、持ち込みは大歓迎。

参加したい方はツイッターのDMやリプライ、メールフォーム、メール(movie@hakaiya.com)のいずれかで連絡をください。人数を大体把握したいだけなのでドタキャン&ドタ参加はOK。

2015年 この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞 結果発表

この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞 結果発表

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誰映画ベストテン

順位 タイトル 得票
1位 ギャラクシー街道 308
2位 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 前編 & 後編 エンド オブ ザ ワールド 217
3位 テラスハウス クロージング・ドア 195
4位 映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年 154
5位 王妃の館 86
6位 GAMBA ガンバと仲間たち 84
7位 天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬 75
8位 リアル鬼ごっこ 73
9位 映画 暗殺教室 70
10位 UFO学園の秘密 67
10位 ラスト・ナイツ 67

総評

ギャラ街、テラスハウスちびまる子ちゃん暗殺教室フジテレビ映画がどれも不人気。『ギャラ街』と『進撃の巨人』は2015年の二大炎上作品。炎上していないのにテレ朝『王妃の館』が上位に。『リアル鬼ごっこ』は三年ぶりに三度目の映画化、ハリウッド版忠臣蔵は二年ぶりに二度目の映画化。

誰映画は「流行っているから嫌われる」という側面もあるんだけど、2015年は純粋に嫌われたりコケたりした映画が上位にきた。死体蹴りみたいになっていてちょっとかわいそうな部分もある。ただ大賞の『ギャラクシー街道』は擁護不能なほど宣伝も本編も不愉快だった。

全コメント

コメントは以下の二箇所で読めます!みなさん本当にありがとうございました!

ベストテン以外の作品へのコメントだと『ドラゴンボールZ 復活のF』でスッカリ弱くなってしまったフリーザにショックを受ける声、『ジョーカー・ゲーム』や『ストレイヤーズ・クロニクル』に対する原作ファンの失望(この二作は監督が実力派だったのでついでに映画ファンも失望)、散々「衝撃の5分間 必ず二度見る」と宣伝していた『イニシエーション・ラブ』の5分間が、実はその5分間がダイジェストだったことに対する衝撃などが多かったです。


真・この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞

「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞(誰映画)」とは、その年に公開された映画から存在に疑問を感じるような映画に投票するイベントです。しかしここでは俺が個人的に選ぶ「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?」の言葉通りの作品を挙げます。

第一位:ライアの祈り

ライアの祈り [Blu-ray]
安倍晋三推薦!一億総活躍社会なんだから首相が宣伝したら観客動員数が一億人超えるべきだろ!でも誰も観に行かなかったのでは?推薦コメント文から察するに首相も観ていない
スピリチュアル系小説を地方自治体が実写化。婚活で知り合った男女が縄文時代の素晴らしさを学ぶという物語。

第二位:東京PRウーマン

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実在の総合PR会社「ベクトル」を舞台にした会社宣伝映画。PRされる商品も実在の商品(モテマスカラ)。劇中ではLiLiCoが本人役で登場、わがまま言いたい放題でベクトル社員たちをストレス地獄に突き落とす展開は衝撃的。
仕事ができない美人OLのヒロインが男性上司の命令でケバケバしいファッションで営業に行くと男性社員たちが群がってくるという、女性も男性も等しくバカにしている展開が特徴。

第三位:恋するヴァンパイア

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吸血鬼が経営するパン屋:ヴァンパン屋を舞台にしたラブストーリー。恋の相手になる二人の男性がジャニタレK-POPで、ヒロインの職業がスイーツ屋さんというトリプルスリーな映画。ジャニタレはパンのラブソングの弾き語りで音楽活動しているという設定なんだけど、その音楽性が『デトロイト・メタル・シティ』の根岸そのまんまなので笑った。


三本とも詳細は「柳下毅一郎の皆殺し映画通信が詳しいです。
www.targma.jp

番外編:【タイトルは伏せます】

監督が俺の知人なのでタイトルは伏せますが、某ドキュメンタリー映画のことです。公開後に色々とトラブルが起きて封印作品となりました。2015年、もっともインパクトのあった映画事件です。詳細は書かないので自分で調べてください。封印されて俺も観ていませんので番外とします。


第一位:ギャラクシー街道

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綾瀬はるかってカワイイなぁ」と思っている人ですらウンザリさせる、この綾瀬はるかダンス。ちなみにネタバレ

傑作コメント

窓の外 さん

あまりの事に、三谷幸喜作品との思い出が走馬燈のようにフラッシュバックした。

(注:この人は数々の三谷作品のレビューを書いてきたブロガーです)

スペース・ロマンティック・コメディ

2015年の誰映画は『進撃の巨人』と『テラスハウス』の対決。誰もがそう思っていた2015年11月に『ギャラクシー街道』というとんでもない爆弾映画が投下された。その特徴は圧倒的なつまらなさ。キャッチコピーは「スペース・ロマンティック・コメディ」でスペースとコメディは確かに出てくるけど、ロマンティックという言葉は微塵も当てはまらない。下ネタの多さにはビックリした観客が多いだろう。この映画に出てくる売春の手配人(山本耕史)が堀北真希とストーカー婚したことのほうがよっぽどスペース・ロマンティック・コメディだ。

予告編がウザかった

映画館に行く楽しみの一つが予告編だ。ネットから何でも情報が手に入る時代なのに、新作映画の情報を仕入れる場所が映画館の予告編。という人は多いと思う。しかし辛い予告編が多いのも事実。そういうのに限って映画館に行くたびに見せつけられる
『ギャラ街』の予告編は拷問レベルな上に予告編の上映回数もメッチャ多かった。ラッスンゴレライよりも多い回数流れて、ラッスンゴレライよりも長い期間流れた。

三谷幸喜という男

三谷幸喜の扱いは難しい。去年、邦画オールタイムベスト10を集計しました - 破壊屋ブログという企画をやったところ三谷幸喜作品が無い!」と複数から言われた。じゃあということで邦画オールタイムベスト1500 - 破壊屋ブログ三谷幸喜作品を取り上げたら今度は三谷幸喜はいらないだろ!」という文句が発生。とにかくもう存在自体が賛否両論なのだ。
ただ三谷幸喜『ギャラ街』の酷評をネタにしたトークを展開しているのは、さすが大物だと思う。

ファンにまで嫌われた理由

『ギャラ街』がここまで嫌われたのは、従来の三谷作品のファンを裏切る形になったから。三谷幸喜がインタビューで語っていたが『ギャラ街』は意味のあるネタをあえて避けた。観客が登場人物たちの不愉快なギャグに「きっと伏線だろう」と耐えても報われることはない。三谷マジック的なクライマックスが何も起きないのだ。

頑張れ香取慎吾

コメントではこの企画の常連と化している香取慎吾に同情する声が多数SMAPの独立も失敗した今、香取慎吾に良い企画は来るのか!



第二位:進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 前編 & 後編 エンド オブ ザ ワールド

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これは『珍遊記』のチラシ。ちなみに『珍遊記』は『進撃の巨人』を軽くこえるほどの大駄作漫☆画太郎の作風を再現するためにあえて史上最低のクソ映画にするという点は成功している。

傑作コメント

やじろべえ さん

去年はMONSTERZ、幕末高校生、更に数年前は貞子3D、そして今年は進撃の巨人黒木メイサに変わる誰映ヒロインの座を狙う石原さとみの明日はいかに・・・。

2016年は『シン・ゴジラ』ですね。

炎上作品

2015年最大級の炎上作品。公開前から試写会の評判をきっかけに監督がFacebookでつぶやいた愚痴が流出して炎上。公開したらネット炎上。さらに年が開けたら映画秘宝2015年最悪の映画に実写版『進撃の巨人』を選んだ。何が凄いって町山智浩氏が創刊したのが映画秘宝であり彼がメインのライターなのである。ちなみに同じく脚本家の荒井晴彦が発行人を務める映画芸術は、毎年のベストテン投票で不自然なほど荒井晴彦作品が高く評価されている。

鑑賞ストレス問題

監督:樋口真嗣、脚本:町山智浩、特殊メイク:西村喜廣と俺が好きな人たちが集まって作った映画。なので非常に悪口が言いにくい。俺は割りと面白いと感じた作品だけど、そんな俺ですら『進撃の巨人 前編』が2015年の映画の中で二番目に鑑賞ストレスが高い作品だった。ちなみに一番目は『脳内ポイズンベリー』だ。

日本映画あるある問題の一つが「面白いんだけどイライラする!鑑賞ストレスが高い!」だ。『進撃の巨人 前編』も『脳内ポイズンベリー』も面白いシーンが一杯あるのに、演技や演出にとことんイライラさせられる。画面に出てくる全登場人物に「巨人に囲まれている状況なのに何でもっと上手く行動しないの?」と疑問を抱き続けなが鑑賞する。長谷川博己石原さとみの演技もキツかった。
ちなみに日本映画あるあるは一番下に記述します。

そしてもっと酷い後編へ

2015年の映画ベスト100の時も解説したけど、この映画の前編は大炎上したけど高く評価する人も多かった。巨人を「巨大なゾンビ」として実写化していたのは斬新な映画体験だった。巨人出現後の崩壊した社会と原発事故後の日本を重ねる構成も良かった。しかし後編は酷評オンリー。ネット上では後編を褒めると映画ライター失格みたいな論を持ち出す人までいた。俺は「後編は鑑賞ストレスが無いので前編よりもマシだな」と思っていたので、この雰囲気にちょっと怯えました。


第三位:テラスハウス クロージング・ドア

TERRACE HOUSE PREMIUM テラスハウス プレミアム

傑作コメント

さとー さん

予想に反して大ヒットしていたので驚愕した。
そんなに彼の事を応援したいんだったら、彼が初めて映画で大役をもらった「ハダカの美奈子」も見てあげるべき。

演技派女優への転身に成功した前田敦子も興行成績的にはイマイチな状況。あの頃「応援していた人たち」は今、別の何かを応援しているのだろうか。

解説

この企画のために毎年大量のダメ映画を観ている。でも俺は映画マニアなので、どんなに酷い映画でも起承転結があれば楽しむことができる。ウンコ味のカレーとカレー味のウンコみたいなもんだ。
「味はウンコだけど、これカレーなんでしょ?」
「ウンコ食わされてるけど、まあ味はカレーだしなぁ」
という感じ。だけどウンコ味のウンコは食えない。リア充のオシャレ恋愛生活ドキュメンタリーの『テラスハウス クロージング・ドア』がそれだ。

やらせ

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こんなTOYOTAの宣伝みたいな展開なのに「やらせ無し」って言われても。

テラスハウスといえばやらせ疑惑があった。でもこれは明らかにやらせ前提の作りでしょ。画面構成からしてやらせ臭が漂っているし、TOYOTAがスポンサーなのでTOYOTA車の宣伝になるように展開する。俺はやらせ擁護派なので別に悪いことじゃないと思う。
面白いことにテラスハウスをパクった『THE HOUSE』という番組(TOKYO MX)があるんだけど、そのウリが「やらせ無し」。パクったほうが真摯な商売をしている。そういえば昔の日本車も欧州車をパクリまくった上に信頼度が欧州車よりも高かったな。


第四位:映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年

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傑作コメント

NO NAME さん

内容といい主題歌といい夏に公開予定だったけど制作進行に不備があって冬まで延期になっちゃいました感を隠そうともしてないところが残念極まりない。

そして『スター・ウォーズ フォースの覚醒』と『妖怪ウォッチ』と公開時期が被った…。 

解説

ちびまる子ちゃんの映画って誰が観に行くんだよ」
という話題が俺の職場で盛り上がっていて「破壊屋バレたか?」と冷や汗掻いた。単に世間一般の意見だった。ちなみにコメント欄では90年代のちびまる子ちゃん映画好きたちも呆れていた。

テレビ朝日が「ドラ泣き」で80億円稼いだので、フジテレビが「まる泣き」というキャッチコピーで売り出した。
ちびまる子ちゃんは『クレしん』や『ドラえもん』のように奇想天外な展開が出来ない。だから『映画ちびまる子ちゃん』のクライマックスは思い出のパスタ屋さんを探すだけ。その代わりにゲストキャラに大量の芸能人声優中田カウス・ボタンまで出てくる)を起用した。コンテンツそのものよりも芸能人出演を重視するいうフジテレビらしい作品だった。


第五位:王妃の館

王妃の館 [DVD]
イジリー岡田に似ている」ネタが多数。

傑作コメント

みたか さん

TV局がもうけたお金を、謎の映画でドブに捨てる。次々相棒を交代させられた相棒たちが気の毒。

日本の村社会で豊作を願うためには生け贄を捧げなきゃいけないんですよ。

解説

『相棒』のイメージから脱却したくて水谷豊がテレビ朝日に作らせる映画シリーズ第三弾(残りの2つは『HOME 愛しの座敷わらし』『少年H』)。水谷豊が全身全霊でコメディにチャレンジしているんだけど、オカッパ頭にハーフパンツでセレブを気取るその姿はギャラクシー街道の宇宙人以上に宇宙人だった。

ホワイトウォッシュ

近年、ハリウッドではホワイトウォッシュが問題になっている。ホワイトウォッシュとは非白人のキャラクターを白人が演じること。ドラゴンボールの悟空や、ピーターパンのタイガー・リリーも実写化の際に白人が演じた。これが人種問題として扱われるのだ。
しかし日本ではそんなの問題にはならない。『テルマエ・ロマエ』では阿部寛がローマ人を演じ『王妃の館』では安田成美がフランス人を演じたけど、全く問題ない。全く問題ないけど誰が観に行くんだコレ。
ちなみに2017年公開予定の『攻殻機動隊』も、日本人キャラの草薙素子を白人のスカーレット・ヨハンソンが演じるのでホワイトウォッシュだと海外の『攻殻機動隊』ファンから批判されている。確かに日本人じゃないのは残念だけど、草薙素子役が剛力彩芽とかになっても困るのでまあホワイトウォッシュでもいいんじゃないでしょうか。


第六位:GAMBA ガンバと仲間たち

GAMBA ガンバと仲間たち

傑作コメント

砂糖 さん

映画館で「ガンバの着ぐるみがやってくる!」というイベントに客がひとりもいなくて、呼び込みの人が可哀想だった。そもそもこんな青いネズミのキャラクター知らない。新規で食い付くにしてもそんなに可愛くもないかっこよくもない目立った特徴もない。

東映の公式サイトの画像↓この気ぐるみは確かに厳しい。
http://www.toei.co.jp/release/movie/__icsFiles/afieldfile/2015/08/18/resize_1.jpg

解説

2015年最大級の大コケ作品。ベストテンのうち、この映画だけ未見なので解説を書くことができません。


第七位:天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬

天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~ DVD

傑作コメント

ヒナタカ さん

こういう攻めている企画をする度胸は買いたい。ちなみにDLE(制作会社)の最新作は実写映画版『珍遊記』です。

珍遊記も攻めすぎだったな。

解説

憧れのルーベンスの絵の前で死んだネロとパトラッシュが悪魔として復活。人間に復讐しようとするが、バカボンと友達になり…という突拍子もない設定。でも設定よりも「これでいいのだ」と口にすればすべての問題が解決する映画本編のほうが遥かに突拍子もない。
ちなみにこの映画はバカボンのパパの本名の秘密に迫るというストーリー。最近、ネット上で「バカボンのパパの本名を検証する」という記事が話題になっていたけど、書いた本人もコメントしている人も誰もこの映画を観ていなかった。


第八位:リアル鬼ごっこ

リアル鬼ごっこ 2015劇場版

傑作コメント

NO NAME さん

映画公式サイトのあらすじがポエムすぎてすごかった

本当だ↓
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解説

同じ本を何度も映画化するという現象がある。五回も映画化されたアメリカ文学の最高峰『グレート・ギャツビー華麗なるギャツビー)』のような名作のことではない。日本ではしょーもない本が何度も映画化されるのだ。

映画本編は若い女たちが大量に惨殺されるのが見どころでそれ以外は何もない、という実に園子温らしい作品だった。


第九位:映画 暗殺教室

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今月、後編が公開されます。ジャンプで連載中の原作も終了直前ということで盛り上がってます。

傑作コメント

ポンコツアンダンテ さん

マンガやアニメの実写化は原作が人気であればあるほど駄作率が高い
ジャニ付はさらに高し

ジャニーズが関わってない『バクマン。』とか『海街diary』は良かったですね。

解説

後編の宣伝が始まったのでネタバレ解禁になったけど、殺せんせー声優の正体は嵐の二ノ宮だった(前編だとエンドクレジットで判明する)。ジャニーズ事務所が売出中のHey! Say! JUMPの山田涼介を、嵐がサポートするという選挙戦における応援演説みたいなもんである。
映画本編観ていない人も、劇場マナーCMでの山田涼介の男ぶりっ子演技には辟易しただろう。本編だとあれが前後編合わせて4時間近く続くのだ。

スウィートパワー

さっきホワイトウォッシュについて触れたけど、日本映画でも人種変換はある。『ぬ~べ~』のヒロインに続いて『映画 暗殺教室』のロシア系ヒロインがなぜか元KARAのジヨンに。原作ファンの気持ちなど事務所のゴリ押しの前にはゴミ同然なのである。でも中国映画界だって中国人役に日本人俳優を納豆ウォッシュしてくれるので(例:レッドクリフ金城武曹操暗殺の玉木宏、PROMISE 無極の真田広之)、こういうのも受け入れるべき。ゴリ押しなのは受け入れないけどな!
余談だがジヨンが所属する事務所「スウィートパワー」はジャニーズ事務所の若手タレントとの共演作映画が多い。前述の『恋するヴァンパイア』もジャニーズ事務所スウィートパワーのタレント同士のラブ・ストーリーなのである。


第十位:UFO学園の秘密

DVD>UFO学園の秘密 長編アニメーション映画 (<DVD>)
映画本編の解説はこれぞ真の神アニメ!『UFO学園の秘密』 - 破壊屋ブログを参照してください。

傑作コメント

yama さん

学園が認可されない恨みつらみは百歩譲ってわからなくもないが、こんなもん作ってるから認可されないんじゃ…。

幸福実現党が選挙に勝てないのもコレが原因では。

解説

2015年、フランスで起きたテロ:シャルリー・エブド襲撃事件ではイスラム教を侮辱していた被害者たちも非難された。その一方でテロ事件の余波で多くのイスラム教徒が偏見に苦しむことになった。宗教に対する差別や偏見は許されないはずだ。だが幸福の科学は悪意に満ちた中傷を受けている。誰がそんな酷い中傷しているのかというと俺がしているのである。
今まで宗教ネタ取り上げるとやんわりと注意されてきたけど、幸福の科学だけはどんなにバカにしても何故か全く注意されない。それどころか信者たちも「面白い発想ですね」と褒めてくれる始末。幸福の科学の霊言本に本気で怒る人がいないのと同様で、向こうもこっちに怒ってないのだろうか。

「偏見良くない!宗教を理解しよう!」って言われても宗教の教えには受け入れ難いものがたくさんある。進化論は存在しないし(キリスト教)、豚肉は食べてはいけないし(イスラム教)、死ぬときには高いお金がかかる(日本の仏教)。単なる狂気も1000年続けば文化だ。UFOから神の教えを学ぶ「UFO学園の秘密」はそんな1000年続く狂気の第一歩なのだ。


第十位:ラスト・ナイツ

傑作コメント

<XD さん

宣伝コメントの人選にクラクラしました。白鵬SUGIZOINORANにMIYAVIに武論尊が並ぶコメントは二度と見ることは無いと思います。

宣伝コメント集めも大変そうですね。

解説

2009年の『ドラゴンボール・エボリューション』以来、6年ぶりに外国映画が誰映画ベストテンにランクイン!といっても出資は日本企業のDMM.com、監督は紀里谷和明。真の意味で日本が関係のない外国映画が上位に来るときはあるのだろうか。

『ラスト・ナイツ』は忠臣蔵の騎士道版。武士道から騎士道への置き換えは成功しているけど、『ラスト・ナイツ』はなぜか忠臣蔵の遊蕩(大石内蔵助は討ち入り前に女遊びしまくっていた)をねちっこく演出。クライヴ・オーウェンがあの重厚な演技で風俗通いと午前様を繰り返していたのが面白かった。


全体的な解説

外国映画

純粋な外国映画の最高順位は『ファンタスティック・フォー』。事情を知らない人に説明すると、製作中から公開後までまんべんなく炎上していた作品。最近DVDが発売されてまた炎上した。主人公たちがスーパーヒーローになるまで1時間もかかる前半と、その1時間のほうがまだ面白かった後半のダメっぷりが印象的。
他には『カリフォルニア・ダウン』が鑑賞した人たちからの怒りを買って得票を集めた。『カリフォルニア・ダウン』は救急隊員の主人公が地震津波から家族を救おうと奮闘する物語。家族を守る父親をやたら強調するところが実にアメリカ的だけど、震災国日本から見ると主人公の行動は単なる職務放棄だ。
ジョニー・デップの連続大コケ記録を更新した『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』や、トイレ掃除の女性が宇宙のお姫様になって宇宙戦士を生理ナプキンで助ける超大作SF『ジュピター』も得票を集めた。

フジテレビ映画

2015年のフジテレビ映画12本のうち9本が上位50本に入った。『海街daiary』や『幕が上がる』といった良作もあったけどね。


毎年好例のネタ

毎年特定の傾向があるので、そこらへんを解説します。

珍タイトル

タイトルのインパクトだけで投票を集める作品も毎年好例。

まさかのひらがな一文字。破壊屋管理人の作業ミスじゃね?と思った人もいた。

カニを喰べる。

テニプリミュージカルのイケメン二人がカニを食べに行く映画。続編は『羊をかぞえる。』。

《劇場版》さだまさし大誕生会!! The Birthday Party in Masashi SUPER ARENA Selection

この手の変な映画はずっと韓流が担当していたんだけど、韓流が消えた今はさだまさしが担当するのか。

さかなクン研究所 さかなの世界へレッツギョー!飛ぶ!闘う!踊る!編 & すっギョイおさかな大集合!ジャンプ!隠れる!世界最大!

タイトルに動詞が多い

この映画は観に行けよ!

毎年の投票パターンとして「誰が観に行くんだじゃなくて観に行けよ!」という逆説的な投票が多い。話題にならなかった映画のファンたちが悔し紛れに投票するのだ。2015年はアニメ映画『百日紅』に「何で誰も観に行かないんだ!」と票が集まった。『百日紅』はアニメでしか出来ない表現に果敢にチャレンジしている良作だし、国内外の賞を受賞している。にも関わらず全く話題にならなかった原恵一監督は作品を作るたびに知名度が下がっている。

上映形態への文句

今年も上映形態への文句が多かった。『マッドマックス 怒りのデスロード』はあらゆる作品に影響を与え続けているシリーズで、2010年代の最高傑作でもある。にもかかわらずマックスの吹き替えがEXILEのメンバーだったため、投票する人が多かった。
そして2015年最悪の上映形態といえば『インサイド・ヘッド』。映画の上映が始まると、応募したディズニーファンの一般人の笑顔が3分間流れ続けるという悪夢仕様。どんなグロ画像にも耐性ある俺ですが、この時は目をつむってやり過ごしました。でも目をつむっても耳からドリカムの曲が聞こえてくるんだよね。

もはや日本映画界の恒例ネタ

映画『くちびるに歌を』のネタバレですが、2015年もこの現象が起きました。これで6度目です。ちなみに『くちびるに歌を』は良作です。


2015年の日本映画あるあるネタ

最後にちょっとした2015年の日本映画あるあるネタを。

婚活女子は酒で失敗するとイケメン彼氏ができる

  1. ヒロインが婚活合コンに行く
  2. 素敵な男性に会う
  3. ヒロインはお酒を飲み過ぎて記憶をなくして口約束する
  4. 後日、素敵な男性が「あのときお話しましたよね!」とやってきてヒロインびっくり。

以前からよくある展開だけど2015年は多すぎてビックリした。真木よう子脳内ポイズンベリー)、栗山千明(種まく旅人)、鈴木杏樹(ライアの祈り)、山本美月(東京PRウーマン)とみんな合コンで酒に飲まれながら彼氏を作る。女子高生ヒロインが「いっけなーい!遅刻遅刻!」しながら街角で主人公とブツかるヤツのアラサー版か。酒の席で何が起きたのかヒロインも観客もわからないので面白い展開だと思う。

社畜クライマックス

クライマックスで主人公が徹夜で頑張っていると反目していた同僚たちが助けてくれる。昔から日本映画によくある展開で俺は「社畜クライマックス」と呼んでいる。2015年だと『HERO』『東京PRウーマン』『バクマン。がコレだった。徹夜で仕事してると助けてくれる、というだけで感動できるのが社畜根性の染み付いた日本人っぽい。『バクマン。』は良い映画だったけどね。

夜のロケはみなとみらい

『ガールズステップ』『テラスハウス』『恋するヴァンパイア』がコレだった。夜のロケシーンになるとみなとみらいが出てくる。夜景がキレいだし、人通りが少ない箇所も多いから使いやすいのだろう。

若い女は死ね!アイドルは死ね!

2015年の映画だと『脳漿炸裂ガール』『劇場霊』『リアル鬼ごっこがとにかく若い女性を殺しまくる映画だった。『脳症炸裂ガール』は死んだわけじゃないけど10数人の少女の脳が破壊、『劇場霊』も20人くらい死んで、『リアル鬼ごっこ』は数百人が死んでいる。アイドルが増えすぎるとこういう事態になるんだな。

*1:前のシリーズは三作目でリセットされている