破壊屋ブログ

ネタ系映画ブログです。管理人はこの人→http://hakaiya.com/giccho

TOP 20 MOVIES of 2016 in JAPAN

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Rank Title Points Country
1 Godzilla Resurgence(Shin Godzilla) 4568.5 Japan
2 In This Corner of the World 4170 Japan
3 Rogue One: A Star Wars Story 2933 United States
4 Sing Street 2405.5 Ireland
5 Zootopia 2321.5 United States
6 Captain America: Civil War 2193 United States
7 The Martian 1601.5 United States
8 Your Name 1479 Japan
9 Deadpool 1430.5 United States
10 Himeanole 1272.5 Japan
11 Sully 1180 United States
12 Carol 1081.5 United States
13 Fantastic Beasts and Where to Find Them 1029.5 United Kingdom,United States
14 Room 962 Ireland
15 Rage 957 Japan
16 The Revenant 891 United States
17 I Am a Hero 876 Japan
18 The Hateful Eight 874 United States
19 Sicario 847.5 United States
20 Ex Machina 796.5 United Kingdom

Data From...
togetter.com

2016年最高の映画と、オススメの映画、その画像

150人の選者が2016年最高の映画と最低の映画を決める『映画秘宝』が発売中です。俺のベストとワーストも載っています。結果は既にニュースになっているので、ここにも書いてしまいますがシン・ゴジラ』がベスト・ワーストの両方に入っています
映画秘宝 2017年 03 月号 [雑誌]
毎年、映画秘宝のこの号は売り切れてプレミアがついてしまうので、書店で見かけたらサルベージするといいかも。



もう一つ、楽天市場の「それどこ」でオススメ映画を紹介する記事を書きました。
srdk.rakuten.jp

今回は俺が挙げたオススメ映画の画像をここで紹介します。

ロボコン

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「それどこ」の記事で一番ネット上の反応が激しかった映画。「それどこ」のコラム書くときに「そういえばあのオタク学生って誰が演じていたっけ?」と思って調べたら小栗旬でビックリしました。

ロボコン

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ロボコンのエンドクレジット。ひたすら高専の名前が出て来る。

ギャラクシー・クエスト

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劇中のコミコン(アメリカのコミケ)で、オタクや出演者たちがバカにされるシーン。今ではオタクへの愛が詰まった映画は珍しくないけど、『ギャラクシー・クエスト』の公開時は新鮮だった。

ゴーン・ガール

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夫が部屋を片付けずにプレステの戦争ゲーム『バトルフィールド3』で遊んでいたら、妻に怒られる。そこで夫が反論するシーン。この映画で一番好きなシーン。
このゲーム画像は、『バトルフィールド3』の中でも名シーンなのが笑える。

50回目のファーストキス

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字幕は隠しておいたけど、『シックス・センス』のネタバレをするシーン

ホットショット2

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『ホットショット2』のエンドクレジットは、最後にエンドクレジットでクイズが始まる。俺は過去にエンドクレジットに関するコラムを何度か書いてきているけど、今まで一番衝撃だったのは『ホットショット2』のエンドクレジット。詳細は「それどこ」を読んでください



ちなみにそれどことは

楽天市場が運営するお買いもの情報メディアです。

「それ どこで買ったの?」
「それ どこがおもしろいの?」
「それ どこがスゴイの?」
と、思わず言いたくなる「それどこ」なコンテンツをお届けします!

というサイトです。

2016年のネットは「それどこ」の面白企画が何度も話題になっていたので
「俺が映画を紹介するだけの文章じゃ話題にならんだろ」
と思っていました。でも割りと好評だったので大変嬉しいです。

2016年の映画ベスト100(Twitter投票を集計しました)

2016年最高の映画

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Twitterユーザーが選んだ2016年最高の映画は『シン・ゴジラ』になりました。



まずTwitterユーザーの2016年映画ベストテンをまとめました。
togetter.com

そしてこれをポイント制で集計してみました。有効投票者は1111人です。本当は2000人以上いたんだけど、集計の途中で力尽きました…。

2016年の映画ベストテン

順位 タイトル 得点 投票人数
1 位 シン・ゴジラ 4568.5 670
2 位 この世界の片隅に 4170 571
3 位 ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 2933 439
4 位 シング・ストリート未来へのうた 2405.5 339
5 位 ズートピア 2321.5 407
6 位 シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 2193 368
7 位 オデッセイ 1601.5 334
8 位 君の名は。 1479 278
9 位 デッドプール 1430.5 282
10 位 ヒメアノ~ル 1272.5 228

ベストテンの解説

[asin:B009DBYLLG:image:large]

邦画が豊作

いやー、まさかベストテンに邦画が四本も入るとは!「2016年は邦画が豊作」を実証したとも言えるでしょう。ちなみに2014年も2015年もベストテンに邦画は皆無でした。

バズる映画が有利

シン・ゴジラ』『この世界の片隅に』『君の名は。』は公開中にバズったことでも有名です(SNS上の上で口コミが広がること)。SNS上の口コミがここまで影響与えるとなると、俺達の口コミは力を持っているぞ!と言いたいところですが、もう一つバズった映画『HiGH&LOW THE MOVIE』は109位と圏外でした。

TOP3をちょっとだけ解説

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ』の劇中で日本が崩壊していく様、そして日本人たちが抗う姿は東日本大震災を連想させました。震災のときに日常が崩壊した感覚をゴジラを使って観客に追体験させる。『ゴジラ(1954)』と同様に、怪獣映画の枠を越えた映画でした。

この世界の片隅に

最近2016-12-18という企画がありましたが、あらゆる戦争映画を押しのけて『この世界の片隅に』が一位を獲得していました。さらに28年振りにアニメがキネ旬ベストワンになるという快挙も達成。今後21世紀の各種映画ランキングを荒らし続けるであろう傑作映画『この世界の片隅に』の誕生です。

ローグ・ワン

皆さんわかっていると思いますが『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のラストは『スター・ウォーズ』第一作である『新たなる希望(A NEW HOPE)』のオープニングです。つまり『ローグ・ワン』は希望を絆ぐ映画、といえば聞こえはいいですが…何が起きるかは未見の人のために黙っておきます。

マイナー系

大量な選者によるベストテンなので、ヒット作にはどうしても組織票的な力が発生してしまいます。そんな中、興行収入ベスト100にすら入ってない『シング・ストリート 未来へのうた』の4位は奇跡レベル。また今回の集計で一番驚いたのは『ヒメアノ~ル』が10位と大健闘したことです。

その他

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と『デッドプール』が入っていてマーベル系は相変わらず強いです。2015年でも『スター・ウォーズ』は2位だったので、スター・ウォーズのブランド力も強い。そして最強のブランド力を発揮しているのが、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と『ローグワン』を作った上に『ズートピア(5位)』も出してきたディズニー社です。

11位から100位まで

順位 タイトル 得点 投票人数
11 位 ハドソン川の奇跡 1180 225
12 位 キャロル 1081.5 185
13 位 ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 1029.5 197
14 位 ルーム 962 172
15 位 怒り 957 161
16 位 レヴェナント:蘇えりし者 891 169
17 位 アイアムアヒーロー 876 190
18 位 ヘイトフル・エイト 874 168
19 位 ボーダーライン 847.5 147
20 位 エクス・マキナ 796.5 160
21 位 映画「聲の形 693 122
22 位 サウルの息子 690 127
23 位 ザ・ウォーク 647.5 112
24 位 バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 619 122
25 位 ドント・ブリーズ 601.5 129
26 位 ちはやふる 上の句 574 110
27 位 ゴーストバスターズ 565.5 113
28 位 永い言い訳 550 101
29 位 スポットライト 世紀のスクープ 536 106
30 位 マジカル・ガール 534 100
31 位 リリーのすべて 522.5 94
32 位 PK ピーケイ 517.5 87
33 位 ブリッジ・オブ・スパイ 513.5 100
34 位 リップヴァンウィンクルの花嫁 483 85
35 位 クリーピー偽りの隣人 473.5 91
36 位 スター・トレック BEYOND 449.5 85
37 位 ブルックリン 447.5 89
38 位 X-MEN:アポカリプス 439.5 96
39 位 何者 411 84
40 位 葛城事件 401.5 69
41 位 淵に立つ 388 69
42 位 湯を沸かすほどの熱い愛 386.5 65
43 位 イット・フォローズ 384 78
44 位 海よりもまだ深く 353 69
45 位 ディストラクション・ベイビーズ 345 64
46 位 帰ってきたヒトラー 336 70
47 位 スーサイド・スクワッド 329 83
48 位 裸足の季節 313 62
49 位 FAKE 283 56
50 位 エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に 277 47
51 位 ロブスター 275 58
52 位 ファインディング・ドリー 257 55
53 位 死霊館エンフィールド事件 238.5 45
54 位 オーバー・フェンス 237 45
54 位 ちはやふる 下の句 237 50
56 位 パディントン 231.5 44
57 位 スティーブ・ジョブズ(2016) 228 52
58 位 グランド・イリュージョン 見破られたトリック 219 42
59 位 クリード チャンプを継ぐ男 197 34
60 位 ロスト・バケーション 194 44
61 位 溺れるナイフ 188 40
62 位 ジャングル・ブック 186 34
63 位 マネー・ショート 華麗なる大逆転 180.5 45
64 位 日本で一番悪い奴ら 174 39
65 位 ちはやふる 上の句/下の句 168 34
66 位 グランドフィナーレ 166 27
67 位 COP CAR/コップ・カー 157 38
68 位 無垢の祈り 156.5 22
69 位 貞子vs伽椰子 142.5 37
70 位 レッドタートル ある島の物語 133 27
71 位 セトウツミ 130 28
72 位 ディーパンの闘い 129.5 22
73 位 10 クローバーフィールド・レーン 121.5 31
74 位 ソング・オブ・ザ・シー海のうた 114 24
75 位 高慢と偏見とゾンビ 111 23
76 位 ジェイソン・ボーン 110.5 27
77 位 クリムゾン・ピーク 109.5 24
78 位 エンド・オブ・キングダム 108.5 29
79 位 ブルーに生まれついて 103 18
80 位 ソーセージ・パーティー 101 23
81 位 GANTZ:O 97 26
82 位 ダゲレオタイプの女 94.5 16
83 位 ザ・ギフト 93 23
84 位 手紙は憶えている 92 21
85 位 ヴィクトリア 91.5 22
85 位 聖の青春 91.5 18
87 位 キング・オブ・エジプト 87.5 18
88 位 エヴォリューション 87 17
89 位 イレブン・ミニッツ 86 16
90 位 SCOOP! 84 18
90 位 アスファルト 84 16
92 位 オマールの壁 83.5 16
93 位 インフェルノ 82.5 19
94 位 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK 80 14
95 位 さざなみ 79.5 15
96 位 エージェント・ウルトラ 78.5 16
97 位 グッバイ、サマー 76.5 16
98 位 ビューティーインサイド 76 17
99 位 モヒカン故郷に帰る 75 16
100 位 インサイダーズ/内部者たち 74.5 14

マンガの実写化で成功

マンガの実写化は鬼門!という状況を通り越して、マンガの実写化はファンにとって恐怖新聞みたいな状況でしたが、2016年はマンガ実写化映画が批評的に成功しました。

いや失敗作も色々あったんだよ。「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞」で解説するけど。

DC映画

あれだけ悪評を浴びたDC映画も何だかんだで得票は高かったです。『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』が24位、『スーサイド・スクワッド』も47位。アメコミブームはまだまだ盛り上がりそう。

非英語映画

非英語の外国映画ではハンガリーサウルの息子』の22位が最高順位。他にスペインの『マジカル・ガール』の30位、インドの『PK ピーケイ』の32位が健闘。韓国映画は『ビューティーインサイド』の98位と『インサイダーズ/内部者たち』がかろうじて100位に残りました。10年前は「邦画は全然ダメ、韓国映画観よう」って風潮だったのに、ここまで逆転するとは。

バズる映画はとても有利

俺は『シン・ゴジラ』『この世界の片隅に』『君の名は。』が大好きな映画だけど、バズった映画を批判できない風潮には心底うんざりしています。特に
「『君の名は。』をベストテンに入れないなんて…」
とネット上でイヤミを言う人が多かったです。2016年に日本で公開された商業映画は1000本近くあるんだよ…。

この結果に納得の行かない人

内緒だけど、今回のベスト100は俺が嫌いな映画が多数ランクインしていたりします。他にも今回の結果に納得の行かない人は、coco賞2016 - Twitter上の映画ファンが選ぶ2016年映画ランキングが現在投票受け付け中なので参加してみてください。
ちなみに俺の集計では投票数が10本未満の人は除外していますが(鑑賞本数が少ない人が参加するとヒット作が有利になるため)、COCO映画賞は5本からでも投票できるので窓口が広いです。

他のベストテン

映画評論家たちが投票でベスト映画を決める2020年 第94回キネマ旬報ベスト・テン|KINENOTEは発表済み。キネマ旬報ベストテンと双璧を成す映画秘宝ベストテンは今週末発表です。掲載されているかはまだわかりませんが、俺の映画ベストテンも映画秘宝に送ってあります。

あとスクリーンと映画芸術もこれから発表です。

これらの雑誌のベストテン号はどれも面白いので、みなさん是非読んでみてください。俺は子どもの頃から毎年むさぼり読んでいます。

集計ルール

  • 持ち点は一人55点で、一位が10点、二位が9点、…、十位が1点と割り振る。
  • 「順不同」の場合は5.5点。

2016年 この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞 投票開始!

「ゲス不倫」が流行語大賞となった2016年、映画界でこんな事件が起きました。ファンキー加藤が主演する映画『サブイボマスク』の公開直前にファンキー加藤の不倫&托卵出産が発覚、ゲス不倫ブームもあって世間の彼への怒りが爆発しました。投稿形式のレビューサイトではサブイボマスク』に最低点をつける人が続出、公開前で誰も観ていないのに『サブイボマスク』の評価は最低となりました。

サブイボマスク [DVD]


私は『サブイボマスク』を映画館で観ましたが、意外と面白かったです。観てない映画をネタにするのは全く構いませんが、レビューサイトの評点を操作するような行為は慎むべきです。そのような怒りの発散は『この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞』ですべきです。


というわけで2016年 この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞開幕です!


皆様の投票をお待ちしております。「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞(誰映画)」とは、その年に公開された映画から存在に疑問を感じるような映画に投票するイベントです。


2016年はトンデモ日本映画が少なかったので、例年よりは盛り下がると思いますが、それはそれで良いことだと思います。もしかしたら『ドラゴンボール・エボリューション』以来の外国映画ベストテン入りが実現するかも?*1


過去の誰映画大賞

誰映画の過去の結果はコチラです。


年次 大賞作品
2015年 ギャラクシー街道
2014年 ルパン三世
2013年 ハダカの美奈子
2012年 新しい靴を買わなくちゃ
2011年 こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ!~
2010年 矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ
2009年 DRAGONBALL EVOLUTION
2008年 銀幕版 スシ王子! ~ニューヨークへ行く~
2007年 恋空

ギャラクシー街道 DVD スタンダード・エディション
ルパン三世 DVDスタンダード・エディション
ハダカの美奈子(R-18)
『新しい靴を買わなくちゃ』DVD[通常版]
こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ! [レンタル落ち]
矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~メモリアル・エディション [DVD]
Dragonball: Evolution / [Blu-ray] [Import]
銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜 並 [DVD]
恋 空 スタンダード・エディション [DVD]


ちなみに2014年の誰映画で『アナと雪の女王』が15位だったとき、アナ雪好きの人たちがメッチャ怒って色々と俺が謝った記憶がありますが、2016年はそれ以上の惨劇が起きそうな…。

*1:過去にベストテン入りした外国映画は日米・日韓合作など

最高に気持ちいい邦画

珍しく宣伝記事。今週発売の東京グラフティ「最高に気持ちいい邦画BEST75!!」に俺も参加しています。

http://grfft.com/uploads/contents/img_01_H1.jpg

「東京グラフティなんてオシャレな雑誌が選ぶ気持ちいい邦画って何だろう…」
と思っていたら、こんな邦画が選ばれていました↓

  • 仁義なき戦い
  • ゆきゆきて、神軍
  • 太陽を盗んだ男
  • GONIN

「それ映画秘宝じゃないの?確かにどれも気持ちいい邦画だけど、その気持ちよさって覚せい剤的な気持ちよさだろ!」
とツッコミ入れたくなるラインナップでした。いや、他のラインナップはちゃんとしていますよ。皆さんも是非確認してください。

ちなみに俺が選んだのはファンタジー邦画です。ファンタジー邦画ということで
「大林宣彦と相米慎二は外せないかなー」
と思っていたのですが、東京グラフティ編集部からは
「あなたが本当に好きな映画をお選びください」
という依頼でした。

大林宣彦は苦手なので外し、相米慎二もDVDにプレミアがついていたのでので外しました(簡単に入手できる映画にしたかった)。だから自分が本当に好きなファンタジー邦画を3本選びました。ちなみに他の人は大林宣彦や相米慎二を選んでいたので外して良かった。やっぱり大林宣彦と相米慎二は気持ちの良い邦画を作り続けてきたんだなぁ。

ハロウィン2016雑感

今年のハロウィンは29日~31日と毎日10時間は外出し続けてハロウィンを楽しんだ。そこで雑感。

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ハロウィンで商売に悪影響

渋谷ハロウィンだと俺はバーをハシゴする。例年だったらバー内の客も仮装で盛り上がっているんだけど、今年は驚くほど少ない!二軒目で店員さんに訪ねたところ歩行者天国が原因とのこと。そりゃそうだ。歩行者天国でみんなで楽しめるのに、わざわざバーに入る必要はない。店員さんは
「歩行者天国で儲かるのはコンビニと格安居酒屋だけ」
とも言っていた。歩行者天国を見たら、みんなコンビニで買ったお酒を飲んでいた。来年以降は他の自治体みたいにハロウィンで地域が儲かる形になればいいんだけどね。

中国人と台湾人

今年の渋谷ハロウィンは中国人と台湾人が多かった!彼らは仮装をしておらず、高級カメラでひたすら仮装客を撮っていた。そして意外なことにマナーがめっちゃ良い
仮装している俺は中国人や台湾人に声をかけられすぎて移動もできない状態だった。そういう時はちょっと無視したかったけど、彼らはたどたどしい敬語で礼儀正しくお願いしてくるので、ついつい応えてしまう。

常連コスプレ

ハロウィンを楽しむ人間には二種類いる。

  • 毎年仮装を変える人
  • 毎年同じ仮装な人

俺は後者だ。10年以上ハロウィンやっていると後者タイプは常連化するため、常連同士で再会できると
「あ、今年もお会いしましたね」
って会話が出て来る。俺たちは長年ハロウィンやっている戦友なのだ。お互いの素顔は知らないけどね。

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(基本的にヴェノムの格好する。子どもと会うときだけは怖がらせないためにスパイダーマン)

川崎ハロウィン

コンビニ本の『ハロウィン入門書』では「最高レベルの仮装が要求される」とまで書かれている川崎ハロウィン。ハロウィン嫌いの人でも映画好きなら観に行ったほうがいい。
例えば今年は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のネタバレコスプレがいた。また『スーサイド・スクワッド』のハーレクインとジョーカーが多かった。カタナもいたので記念写真。
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なんとマイナーキャラのキラークロックのコスプレまでいた。こうなったらスーサイド・スクワッド全員を探して写真撮りたかったけど、リック・フラッグとスリップノットはいても気が付かないよね。

世間の空気

世間の
「ハロウィンなんて嫌だ!」
という空気が一番強かったのは二年前で、今年は益々ハロウィンが受け入れられて来たと思う。仮設更衣室やゴミ拾いなども普及してきた。俺も
「もう仮装姿で街歩いても大丈夫な時代だろ」
と判断して、今年の俺は有料更衣室を使わずについに自宅から仮装することにした。マスク脱げばただのオッサンだし。

ただ俺が行こうと思っていた原宿や六本木のハロウィンパーティーが事前に中止になっていた。たぶんチケットが売れなかったり、公道か会場の使用許可が出なかったんだと思う。みんながハロウィンに手を出してきたので、試行錯誤の状態になってきた。

アンチハロウィン

アンチハロウィンの意見、二年前の時は
「ハロウィンは宗教イベントのはず!」
ってのが多かったんだけど、今年は
「ハロウィンは子どものためのイベントのはず!」
ってのが多かった。アンチハロウィンの中でもハロウィンの意識が変わってきている。

横浜ハロウィン

今年は横浜アリーナで大規模ハロウィンパーティーがあったので行ったんだけど、ファッションショーを模した芸能人パーティーで95%が女性客。ブースは美容関係だらけで、仮装客も少ない。男性トイレは笑えるほどガラガラ。俺のお目当てはDJダイノジのショーだったんだけど、こんなデカい状況でのDJダイノジは初めて。客の目当ては次に出て来る佐藤健なんだけど、そんなアウェイの中でDJダイノジが客をドッカンドッカンに盛り上げていた。

ハロウィンのトラブル

エグザイル系事務所のLDHがやっているハロウィンパーティーがあるんだけど、現在そのGOLD TICKETが払い戻し中である。公式サイトによると
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本イベント運営に関して事実確認を行わせていただきましたところ、 GOLD TICKETの特典の一部であります「グッズ販売専用レーン」「Bar専用レーン」が設営されていなかった

って書いてある。まさかの設営忘れ!

ちなみにこのハロウィンパーティー、他にもトラブルが続出したらしく、一番笑ったのは開場22時で開演も同時刻。しかも7000人以上いる客が整理番号順に10人づつ入場だったため、お目当てのアーティストが終わってから入場できる人が続出したらしい。
matome.naver.jp

今年のハロウィン最大級のトラブルだと思うんだけど、一切ニュースになっていない。さすがレコード大賞を買収したLDH、マスコミ対策は万全ですね!

地味で予想外のミステリー『ディスクローザー』

超地味なミステリー映画『ディスクローザー』を観た。セクハラを題材にしたデミ・ムーアの『ディスクロージャー』とは違う。今年日本で公開された2013年のオーストラリア映画だ。主演のジョエル・エドガートンジェイ・コートニーがハリウッドで活躍中なので、日本でも公開されたのだろう*1

ディスクローザー [DVD]

ジェイ・コートニーは『ターミネーター 新起動』の新カイルや、『ダイ・ハード5』のマクレーン刑事ジュニア、他にも『スーサイド・スクワッド(キャプテン・ブーメラン)』やアメリカのティーン女子に人気な『ダイバージェント』シリーズに出演するなどやたらゴリ押しされているハリウッドの山崎賢人だ。

設定

上記のポスターだと三人の男が陰謀を競うミステリーのように感じるけど、実際は

という地味なお話。と思ったら予想外のクライマックスとオチがあったので、今回はその解説。


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このシーンで主人公は正直に「少し飲酒している」と答える。調べてみてたら、オーストラリアは少量なら酒飲んでも運転できるらしい。

序盤

  • 主人公は麻薬組織を壊滅まで追い込んでいる優秀な刑事
  • 飲み会の帰りにホロ酔い気分で車を運転していると、隣の車線を走っていた自転車が軽く接触して転倒した
  • 自転車に乗っていた少年は意識が無い。主人公は救急車を呼ぶ。


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軽い接触だったので、車にも何も痕が残っていない。


中盤

  • 現場に駆けつけた上司は飲酒検知器の結果を捏造する。
  • 主人公もひき逃げの目撃情報をでっち上げてしまう。
  • 自転車に乗っていた少年はインド系の移民で、意識不明のまま死んでしまった。
  • 誰も主人公を疑わないが、若手刑事が疑いを持ち始める。若手刑事と上司が対立する。
  • その一方で主人公は自分の罪に耐えきれない


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一瞬の沈黙を見逃さない若手刑事。怖い。


加害者側の事情

飲酒運転に厳しい日本から観ればとんでもない話だ。だけどこの映画は加害者側にも同情できる要素が用意されている。

  • 主人公がいないと麻薬組織が野放しになる
  • 主人公がいないと家族がバラバラになる
  • 捏造した上司は過去に息子を交通事故で亡くしている。だが上司は罪の意識で発狂した加害者の姿を見ているので、交通事故の加害者を攻める気になれない

告解

こういう「白人の主人公がマイノリティに対して罪を犯す」という映画はよくあるパターンだ。オチはたいていこんな感じ↓

クライマックス、主人公にとって最も都合の悪いタイミングで、白人の主人公があえて自分の罪を告白。主人公は辛い贖罪の道を歩むが、人間としての正しさを取り戻したのだ…完。

これは罪を告白する「告解」という概念のあるキリスト教圏ならではのパターンだ。なので俺は『ディスクローザー』もそういうパターンの映画だと思いこんでいた。ところが予想外の展開を見せるのだ。ラストまでネタバレ。

終盤

  • 罪の意識に耐えられなくなった主人公は、上司と若手刑事を呼び出す。
  • 主人公は出頭して自供すると伝える。
  • 自暴自棄になった上司は、インド系の女性に惚れている若手刑事に「肌が黒い女とファックすると性病移されるぞ!」と人種差別発言する。
  • ブチ切れた若手刑事は、上司をヘッドロックする。
  • 上司は発作を起こして廃人になる
  • 主人公は若手刑事にヘッドロックの件は黙っておくよ」と伝える。
  • 主人公はインド系の母親の元に行き「俺がやった」と伝える。
  • 警察が集まるが、母親は「あの人は息子を介抱した人です」と伝える。



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若手刑事が主人公を迎えに来たところでラストシーン

解説

ツッコミたいところが3つある。
まずは、ほとんど不慮の事故とはいえ母親は息子を失っているじゃん!何で許すんだよ!と言いたいけど、これも前述の「告解」の概念だと思う。告解で許しを与えることができるのは神の代理人のみ。インド系の母親をそのような象徴として描いている。マイノリティが白人を救うのもよくあるパターンなのだ。

もう一つは廃人になってしまったヘッドロック事件だけど、欧米の映画界では人種差別する人は死んでOKというのが常識なので、むしろ廃人程度で済んだとも言える。

そしてラストシーンはどういう意味なんだよ!と思うけど、車の上に載っているコーヒーカップが答えだ。この映画では「自分のコップを渡す」行動に「相棒として繋がる」という意味がある。劇中にある若手刑事が上司からのコップを拒否するシーンもそういう意味だ。だから若手刑事が主人公のコップを用意するラストシーンは、お互いの罪を共有するという意味なのだろう。


最初から最後まで地味だったけど、予想外の展開に驚かされた作品だった。

*1:未体験ゾーンの映画たち