破壊屋ブログ

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僕らはみんな生きている

シリアで日本人男性が拘束された件。なぜ拘束されたのか?なぜ釈放されないのか?まだ判明していないけど「武装している上に身分を偽ったのでスパイと間違えられた」説がある。

http://digital.asahi.com/articles/ASG8L5SXJG8LUTIL025.html

リンク先の記事は登録しないと全文読めないけど、こんなことが書いてある。

「銃持っていたら自殺行為」

現地で活動するフリージャーナリストたちは「戦闘地域では銃を持たないことが基本だ」と強調する。

シリアの戦闘地域は、ほぼ無政府状態。「銃を持っているだけで戦闘員とみなされ、標的になる。写真家や記者だと抗弁しても信用されない」と言う。

この記事を読んで思い出したのは1993年の日本映画『僕らはみんな生きている』だ。東南アジアの国に出張した会社員(真田広之)がクーデターに巻き込まれるという設定だ。


僕らはみんな生きている(予告) - YouTube

政府側も反乱軍側も激しい銃撃戦を繰り広げて主人公たちは右往左往する。でも両軍とも市民には手を出さないことに気がついた主人公たちは「私たちは日本のサラリーマンです!」と大声で叫び、日本のパスポートを振りかざし、おじぎしながら戦場を歩いていく。このシーンは前半のクライマックスで当時の日本人男性の滑稽さを表現した名シーンだ。


ここからネタバレ。



映画の後半では反乱軍がなぜか会社員の一人である中井戸(山崎努)を拘束する。実は中井は政府軍との交渉を有利にするため反乱軍探しをやっていたのだ。つまりスパイだ。

クライマックスでは主人公たちは反乱軍から中井戸を取り戻すために反乱軍に電化製品を売りつけようとする。その電化製品はファミコンを改造したものだ。反乱軍に交渉しに行く際に、主人公たちは撃たれないために大声で『僕らはみんな生きている』を歌って敵意がないことを示す。

当時の日本の状況を詰めに詰め込んだ上に皮肉だらけにした傑作だった。この映画からもう20年以上経ったのか。誰か再評価とかしてないかな。