破壊屋ブログ

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映画になった社会現象ベスト5

『100日後に死ぬワニ』のアニメ映画化が発表されましたが、このコンテンツは世間から嫌われてしまったので本当に映画化されるのか?という疑問があります。100日後のワニと新型コロナの影響は先行きが全く見えませんね。
今回は過去にもあった社会現象の映画化(コンテンツビジネス)を取り上げてきます。ベスト5って書いてありますが、選んだ基準はテキトーです。

70日後に公開される映画『電車男

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社会現象の映画化!といえば儲かりそうな企画に思えるけど、当然ながらこの手の社会現象は一過性のものであり長くても数か月で話題性が無くなる。実写化しているうちにブームが過ぎ去るのです。
そのために『電車男』は3/29にクランクインして6/4に公開するという殺人的スケジュールが発表されましたた。編集や宣伝などを考えるとかなりのデスマーチです。パンフレットには撮影初日から徹夜だったと書いてあります。しかも連日徹夜だったため夜のシーンが多い。
類似作品としては同じく2ちゃんのスレッドを映画化した『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』があります。この作品のクライマックスについては当時の超人気ブロガーが
ブラック会社の社員たちが力を合わせて仕事を成功させる。という描き方がブラック会社の肯定に繋がっていて不適切だ。」
といった要旨の真っ当すぎる批判をしました。そのブロガーは葉真中顕という社会派ミステリー小説家として後にデビューします。

余命ブーム難病ブームの頂点『余命1ヶ月の花嫁

映画「余命1ヶ月の花嫁」【TBSオンデマンド】
「涙のカツアゲ」と呼ばれたお涙頂戴映画ブームや難病映画ブームで一番有名なのはコレでしょう。TBSはこのコンテンツで大儲けしたので、企画会議で「次に死ぬ人を探そう」という意見が出たと当時の週刊誌で暴露されました。ちなみに製作は電通です。しかし製作側の思惑と、作品の実際の出来には関係が無いのもまた事実。恋愛映画の名手である廣木隆一監督は本作品を「男の前にステキな女性が現れて、そして消えていく」という寂寥感を重視した作品に仕上げており、意外な良作です。

類似作品は多数。余命わずかな妹のために奮闘する兄を描いた『おにいちゃんのハナビ(2010)』も類似企画ですね。

角川・20世紀FOX東映・松竹がネタ被り!『はやぶさ

昔作った画像です、全部はやぶさ映画のポスター↓
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2011年から2012年にかけて

のネタが完全に被っている3作が公開されました。これこそが社会現象の映画化を象徴する事件でしょう。さらに言うと角川のドキュメンタリー映画はやぶさ』というのもあります。
もちろん話題になるのは一番最初に作られた作品なんだけど、肝心の一番最初に公開された『はやぶさ/HAYABUSA』がコケ、他の後続作品も共倒れみたいな感じなってしまった。

日本中が詐欺師に騙された『一杯のかけそば

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オーバー40には説明不要でしょう。知らない人はWikipediaを参照してください。一言で説明すると日本中を感動させた実話が実は詐欺師によるものだったという事件です。
一杯のかけそば - Wikipedia

この『一杯のかけそば』も映画化されています。俺はこのVHSテープ持っているんですよ。製作も電通でした。
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内容ですが、そば屋に集まる常連客たちの人情話がメイン。そば屋が飼う犬のエピソードがアニメで表現されている珍作です。
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世界も動かした日本の社会現象『ハチ公物語』

これも説明不要でしょう。1920年代の実話で、社会現象になったのは1930年代。1987年の映画版も大ヒットしました。今もハチは渋谷駅前でクラスター感染の発生をずっと見守っています。画像は『ハチ公物語』のオープニングですが
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教育に関わる組織が複数登場していて、教育現場で好まれた物語だということが読み取れます。

海外でも広く知られておりリチャード・ギア主演作もあります。
HACHI 約束の犬(字幕版)



その他の例

日本映画界の特性として「何でも映画化される」というのがあります。過去には
イケメンバンク THE MOVIE [コレクターズ・エディション] [DVD]

とかあります。

なぜ映画化される?

なぜ日本では「何でも映画化される」のでしょうか?私が考えた理由ですが

  • 日本映画界はとにかくお金が無いけど、逆に言えば少ない製作費で映画化できる
  • 日本ではメディアミックスでお金を稼ぐというビジネスモデルが完全に確立しているため、とりあえず映画になる
  • 興行収入は当てにしておらず、「このコンテンツは映画化もされるんですよ!」と宣伝そのものが目的になっている。

からだと思っています。