破壊屋ブログ

ネタ系映画ブログです。管理人はこの人→http://hakaiya.com/giccho

人口知能に勝てた時代

私のこのポストがバズりました。この記事は14年前もバズったのですが、14年前と違ってオンラインゲーマーたちの反応が多いです。この14年間でオンラインゲームがそれだけ一般的になったのでしょう。

ただ、ちょっと誤った認識も多いので解説します。「誤った認識」とは
「15年間の勝利の蓄積があったから、父親は強くなれた」
系の感想です。改めて言いますが「15年間の勝利」は将棋の棋力の向上とは無関係です。

発売当時は画期的だったスーパーファミコンの将棋ですが
「プレイヤーが特定の指し方をすれば、CPUも特定の指し方をする」
という流れがあったのです。要はハメ技です。この指し方が分かれば、飛車角落ちでもCPUに勝てる。

私はこれを
「必ず解けるパズルゲーム」
と表現したのですが、ちょっと分かりにくかったですね。もちろんコレも将棋という知的ゲームの範疇です。ただ将棋の棋力の向上とは関係無い。

「どんなに高度な人工知能でも、対CPUには人間が勝てるハメ技が存在する」
という私世代(昭和生まれ)の常識が古くなっているのを感じます。

人口知能による核戦争を描いた1983年の映画『ウォー・ゲーム』なんてクライマックスが↓コレですからね(〇×ゲームで人口知能をハメられる、実際はもっと高度なシーンですが)。
youtu.be


あと他の誤った認識として
「藤井聡太は勝ち続けているが強い」
というのがありました。藤井聡太が極端な負けず嫌いで、子供の頃は負けると号泣していたのは将棋ファンには有名なエピソードですよ…。

邦アニベストテン2024の集計エピソード

邦アニベストテン2024の結果発表です!
邦アニベストテン2024

コメント欄で投票してくれた、皆様大変ありがとうございました!

有効投票

今回は過去最多の206名の有効投票がありました。非常に嬉しいです。ただX離れが起きつつあるので、次回は減ってしまいそうです。だからこそ、余計にブログのコメント欄への投票が嬉しいです。

私が観てない

2024年のベストテン、企画者の私が半分しか観ていないという有様です。 すいません、なので今回は作品紹介は少な目です。

映画ベスト100との差

プライベートでもネット上でも
「邦アニベストワンは鉄板でルックバック!」
と言い張っていたので、『トラペジウム』と『きみの色』の逆転勝利は心底ビックリしました。
ちなみに映画ファン投票では『ルックバック』の得点は『トラペジウム』と『きみの色』よりも四千点以上高いです。つまり四千点差以上がひっくり返ったのです。まったくの予想外でした。

ライオン・キング:ムファサは対象外

洋アニベストテンに『ライオン・キング:ムファサ』を入れませんでした。『ライオン・キング:ムファサ』は実写風CGI(Photorealistic CGI)というジャンルです。 実写風CGIをアニメに含めると、例えば『アバター』シリーズや『トロン』シリーズも含まれてしまいます。少なくともうちの企画では「実写風CGIは除外」という方針でいきます。

表現的多様性

邦アニベストテンの記事に「邦アニの表現的多様性もここまで進んだかという思いです」と書いた日に「新海誠風の絵柄は不適切」というポストが私のタイムラインに流れてきてショックでした。表現的多様性は簡単に否定すべきではない。まあ私は「表現は不適切であるべき」という考え方なので、そういう意味では同じ意見ですが。

フィクションの無力感

「フィクションの無力感」についても書きました。アメリカだと911テロ後に「フィクションの無力感」が指摘された時期がありましたね(実際にはアメコミヒーローがテロを防いでくれない)。

集計エピソード

毎年、ほぼ自動集計の企画なのですが、今年は前後編モノが多かったため目視検算が大変でした。実写では完全に廃れた前後編ビジネスですが、邦アニでは健在です。それと対象外の『ロボット・ドリームズ』への投票が相次ぎました。

中居正広とレッドブルー

MMA版『はじめの一歩』と呼ばれている『レッドブルー』、漫画版もドラマ版も夫婦でハマっていました。ドラマ版はちょうど終わったところです。ドラマ版は一話24分間で単行本一冊分のストーリーが進むという超圧縮展開ですが、一話一試合という構成が良いですね。



↑中央が真の主人公である鈴木、右が敵キャラの拳心

MMAの試合は本格的に描きながらも、友人とのサブミッションの練習はどことなくBL感があるのはイケメンたちが演じる実写ならではの展開です。その一方で実写だと表現できていない漫画版の要素があって、それは「敵キャラが少年漫画のテンプレ主人公」という要素です。敵である拳心は

  • 才能があって強い
  • 正々堂々と戦う
  • 髪型がツンツン
  • 明るくてちょっとバカ
  • 皆に優しくて正義感が強い
  • 友情を大切に友達が多い

という少年漫画のテンプレ主人公要素で作られています。拳心という名前自体が主人公っぽい。

『レッドブルー』の真の主人公である鈴木は↑に上げた点と逆の要素を持っています。拳心に助けてもらったことを逆恨みして復讐を誓う陰険なキャラです。


マンガ版だと「敵キャラが少年漫画のテンプレ主人公」という要素はかなり強く主張されています。ただドラマ版だとこれは再現不可能なので、しょうがない…と思っていたのですが、ドラマ版には別の要素がありました。鑑賞中に妻が突然叫んだのですが
「敵キャラが中居正広にソックリでムカつく!」

いや、確かにソックリ!顔もそうだけど、どことなく上から目線なところや、圧倒的陽キャ感や、友達多そう感も似てる!
『レッドブルー』放送期間中の8週間は中居正広が日本を揺るがしている真っ最中だったので、中居正広のような主人公キャラを打ち倒す!という『レッドブルー』の主要コンセプトが妙に理解できました。

邦アニベストテン2024の投票の受付開始

今年も開催します!ジャンジャン投票お願いします!
hakaiya.com

投票方法

  • X(Twitter)でハッシュタグ「#邦アニベストテン2024」をつけて投稿してください。
  • X(Twitter)を使って無い人は、この記事のコメント欄に投稿してください。ちなみに許可されるまでコメントは表示されません。
  • 今年もリストmohnoさんに作って頂きました!

↓これとかコピペして使ってください。










「ルックバックが一位で決まりだろ」
と油断するなかれ。一般人による投票で決めるTAAFでは『ルックバック』よりも上位の映画が7本もあります。

過去の邦アニベストテンの優勝作品

タイトル
2023 窓ぎわのトットちゃん
2022 THE FIRST SLAM DUNK
2021 シン・エヴァンゲリオン劇場版
2020 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
2019 天気の子
2018 若おかみは小学生!
2017 夜は短し歩けよ乙女

2024年の映画ベスト100の解説

前回ご紹介した「2024年の映画ベスト100」を解説します!
hakaiya.hateblo.jp

2024年の映画ベストテン

1位:ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ


(日本版ポスターのほうが分かりやすいですね)

興行収入が1億円という世間的な知名度が低い映画が一位になりました。それぞれの事情で帰省が出来ない三人が、寄宿制の学校でクリスマス休暇を過ごす。心温まる映画のように思えてそうでもない。監督がアレクサンダー・ペインという皮肉タップリな人間描写が得意な人なので一筋縄ではいかぬ展開です。

2位:シビル・ウォー アメリカ最後の日


内戦状態になった現代アメリカを取材する記者たちのロードームービーです。「なぜ内戦になったのか?」「何が正しいのか?」は一切描かれません。内戦を取材する状況を観客も一緒に体験するのみ。「マスゴミ」という言葉が定着してしまった昨今ですが「マスコミ」の役割を体験させるという点でも秀逸です。

3位:夜明けのすべて


PMS(月経前症候群)で性格が変わってしまう女性と、パニック障害を持つ男性。この二人がお互いを助け合う映画です。「人生の辛い時期=夜明け前」というのはよくあるメタファーですが、この映画は夜だからこそ光り輝くコトを見せます。

4位:ルックバック


多くの優秀なクリエイター達の人生が奪われた京都アニメーション放火殺人事件、漫画やアニメの力を持ってしてもこの事件は解決できません。しかしそれでもクリエイター達は映画や漫画やアニメや小説やゲームを作り出していきます。フィクションに無力さを感じた人たちが送るフィクションの力を描いた作品です。

5位:ロボット・ドリームズ


2024年の映画ベストテンはクセが強い作品だらけで、映画に詳しくない人に「これがおススメ!」と言える作品が無いです。
そして本作はスペイン・フランス合作のセリフ無しのアニメ映画というクセが一番強い作品ですが、鉄板でおススメできます。

6位:オッペンハイマー


人類が核兵器を手に入れてしまう過程を、オッペンハイマーという個人を通じて描きます。3時間の上映時間のほとんどが難しい用語のセリフで、さらに複雑な背景が存在しています。が、それは観客を突き放す要素ではなく、逆に観客に恐怖の過程を体験させるための演出になっています。
私自身はこの映画が広島と長崎の悲劇に目を向けていない事にやや疑問を持ちますが、それを言ったら第二次世界大戦を描いた日本のコンテンツ全てが色々と目を逸らすことで成立しているしなぁ。

7位:侍タイムスリッパー


大量生産されるにも関わらず傑作が無い「時代劇+タイムスリップ」というジャンルに、まさかの傑作が誕生しました。しかも低予算の超インディー映画。社会現象になったので未見の人でも存在は知っていると思います。
会津藩の侍が現代にタイムスリップ!仕事が何も無いので時代劇の撮影で働いてみたところ、坂本龍馬暗殺シーンの殺気が(佐幕派だから)本物すぎて大ウケ。こうして侍が現代社会に折り合いを付けながら生きていく映画です。

8位:哀れなるものたち

一般向けの説明

胎児の脳を移植された成人女性が、学習体験や性的行為を通じて社会との関わりに目覚める物語です。

意識高い系への説明

マニック・ピクシー・ドリーム・ガール(メンヘラ系不思議少女)が、性的搾取されながらも自己を解放していく物語です。

チー牛向けの説明

無知なメスガキがオッサンに分からせられると思いきや、逆に女性の事を軽んじているオッサンを分からせる物語です。

9位:ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ


フランチャイズ映画(シリーズ映画)で一位となったのは、まさかのベビわる!監督の狙いである「ミッション・インポッシブルシリーズを目指せないか?しかもジョン・ウィックとは違う形で」は大成功を収めました。ちなみにシリーズ最強の敵として池松壮亮が登場し、見事なアクションを見せています。彼の『シン・仮面ライダー』での苦労は報われたでしょう。

10位:デッドプール&ウルヴァリン


アベンジャーズが大ブームになる前からアメコミ映画は存在していました。2000年前後にもちょっとしたアメコミ映画ブームがあったのです。近年のアメコミ映画が極端に盛り上がりすぎたため、これらの作品は忘れらつつありましたが…。まさかアレが…。胸熱展開として定番の「かつての敵が味方になる」を超える究極の胸熱展開が待っています。


ベストテン総評

消えた常連

2024年は、この企画のベストテンの常連たちが悉く消えました。スパイダーマン、アベンジャーズ、スター・ウォーズ、ゴジラ、トム・クルーズ。ゴジラ以外は新作が無かったのが主な原因ですが、それ以外にも理由があると思います↓。

寄り添う映画

「寄り添う」映画が多いです。ホールドオーバーズ、夜明けのすべて、ルックバック、ロボット・ドリームズ。という風に「人に寄り添う」をテーマにした映画が高く評価されました。
SNSが人間を分断させている現代社会ですが、フィクションではその逆が求められるのでしょう。上半期ベストでは1位だった『オッペンハイマー』が今回は6位までに落ちたのも、この現象が関係していると思います。

バディムービー

上記の映画はバディムービー的な部分もあります。追加で『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』と『デッドプール&ウルヴァリン』のように「同性バディ」も上位に来る傾向です。
さらに11位、12位、14位、15位の映画は、恋愛ではない男女関係を描いています*1。特に14位の『エイリアン:ロムルス』は登場する三組の男女カップルが全て非恋愛関係です*2
ラストシーンで男と女がキスすれば映画が成立していた時代は、完全に過去のモノになりました。

「初」が多い

今回のベストテンには「初」の現象が複数発生していて、日本の映画興行が大きく変わっていることを感じます。

  • 一位の映画がヒット作ではない。しかもベスト3の映画はどれも興行収入10億未満。
  • ODS(ルックバック)が初のランクイン。ODSは非映画コンテンツという意味です。
  • 18禁映画(哀れなるものたち)が初のランクイン
  • スペイン映画(ロボット・ドリームズ)がランクインしました。日、米、英、仏、韓以外の国がランクインするのは初です。日米以外のアニメという意味でも初です。

生き残った常連

「ベストテンの常連たちが消えた」と書きましたが、この企画を始めて以来クリストファー・ノーラン監督の新作は必ずベストテンにランクインしている常連です。また「殺し屋モノ」がベストテンに入るのは四年連続です。

TOP100の注目作

東アジア映画(韓国・中国・台湾)ベスト5

  1. パスト ライブス/再会
  2. ソウルの春
  3. 密輸1970
  4. 梟 -フクロウ-
  5. 破墓/パミョ

東アジアと分類しましたが、全て韓国映画です。ただし日台合作の『青春18×2 君へと続く道』ここに入れるのなら4位になります。

2023年に韓国映画は苦境に陥りましたが*3、質の高さはキープし続けています。上位3本はどれも傑作ですが、西洋社会でも高い評価を受けた『パスト ライブス/再会』が一位になりました。幼馴染を想い続ける点は、日本人も好みの作品だと思います。

非英語の外国映画ベスト5

  1. 関心領域
  2. 落下の解剖学
  3. コット、はじまりの夏
  4. 瞳をとじて
  5. 動物界

セリフ無しの『ロボット・ドリームズ』は除外しています。また『落下の解剖学』『コット、はじまりの夏』は英語も混ざっています。
『関心領域』はアウシュビッツの隣にある裕福なナチスの家庭を写し続ける実験的映画。『オッペンハイマー』と同じく歴史の加害者の映画化です。

国別本数

順位 国名 本数
1位 日本 73
2位 アメリカ 55
3位 韓国 12
4位 イギリス 6
5位 フランス、ドイツ 5
7位 インド、ベルギー 3

今年からの新企画。上位の映画の製作国を調べたので、本数を表示してみました。日本映画は公開本数が多いとはいえ、日本映画がアメリカ映画を超えているのが衝撃です(数年前までは、この企画はアメリカ映画だらけでした)。クリント・イーストウッドの新作(陪審員2番)も、ブラッド・ピットとジョージ・クルーニーの新作(ウルフズ)も劇場公開されません。日本の興行収入ベストテンからもアメリカの実写映画は消えました。2023年はフランチャイズ映画の「終わりの始まり」でしたが、2024年は日本国内におけるアメリカ映画の「終わりの始まり」となるのか?
映画大国であるインドと並んでベルギーが登場していますが、ベルギーはフランスとの合作映画が多いためです。

賛否両論


この企画あるあるの「海外で評判悪い映画が高ランクになる」ですが、51位の『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』と76位の『トラップ』ですね。『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はアメリカ本国の大バッシングが不当だと思っています。『トラップ』はシャマラニスト(M・ナイト・シャマラン監督のファン)たちの支持を受けてでしょう。

奮わなかった映画

邦画


興行収入が10億円を超えた下記作品はどれもTOP300にも入っていません。

  • 変な家
  • スオミの話をしよう
  • もしも徳川家康が総理大臣になったら
  • 陰陽師0
  • 四月になれば彼女は
  • 九十歳。何がめでたい

これはかなり低い評価と言えます。なんせ『ゴールデンカムイ』『キングダム』『はたらく細胞』はTOP100内、年末公開だった上にコケた『推しの子』がTOP200内、悪評散々な『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』ですら二本ともTOP300内にランクインしています。
特に興行収入50憶超えた『変な家』がTOP300圏外なのは異常事態と言っても良いです。「世間のヒット」と「映画ファンの評価」に食い違いが起きる現象、一時期は収まっていたのですが2024年はその食い違いが大きく出ました。

洋画


『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』が211位と低い順位。海外では高評価の『ヒューマニスト・ヴァンパイア・シーキング・コンセンティング・スーサイダル・パーソン』も197位と不発。16位の『デューン 砂の惑星 PART2』も海外での圧倒的高評価に比べると日本ではちょっと弱い。『デューン 砂の惑星 PART2』が『エイリアン:ロムルス』よりも順位が低いと知ったら海外映画ファンは驚くと思います。

しかし今回の集計結果で「え?これがTOP100から外れたの?」と一番驚かされたのは、2023年と2024年にあらゆる映画賞を受賞しまくった『アメリカン・フィクション(119位)』でしょう。日本ではアマプラのみ配信だったのですが、字幕が一部文字化けして字幕の末尾に「?」がつくという珍現象もあって日本からの印象は悪いです。

その他

適切にもほどがある

2024年の映画あるあるですが「タイムスリップして会った過去の人が、未来の社会で同性愛が受け入れられているのに驚く」という展開が私が観ただけでも3本ありました。ただ3本とも欧米の映画でした。日本の映画だったらこの展開はありえません。欧米から見たら日本社会の同性愛は「過去的」と思われるでしょう。

集計エピソード

誤字が多かった映画

  • 誤:ドラえもん のび太の地球交響曲
  • 正:ドラえもん のび太の地球交響楽
  • 誤:異国日記
  • 正:違国日記

表記揺れが多い映画

『デューン 砂の惑星 PART2』です。おそらくですが、100種類以上ありました。

下記はその100種類のうちのほんの一部です↓。

  • DUNE 2
  • Dune Part2
  • DUNE 砂の惑星 Part2
  • DUNE 砂の惑星 PartⅡ
  • DUNE 砂の惑星: PART 2
  • DUNE 砂の惑星2
  • DUNE 砂の惑星PART2
  • DUNE: PART 2
  • DUNE2
  • デューン PART2
  • デューン 砂の惑星 PART 2
  • デューン 砂の惑星 PART2
  • デューン 砂の惑星PART 2
  • デューン 砂の惑星PART2
  • デューン 砂の惑星🏜️PART2
  • デューン/砂の惑星 PART2
  • デューン2
  • デューン2砂の惑星
  • デューン後編
  • デューン砂の惑星2
  • デューン砂の惑星PART2
  • デューン砂の惑星PART2
  • デューン-砂の惑星-パート2

検算が大変だった映画

『青春』という映画が四本もあったのは、かなりネックでした。
『ぼっち・ざ・ろっく!』も↓の違いがあるのが大変でした。

  • 第一作だと「Re:」
  • 第二作だと「Re:Re:」
  • 第一作+第二作だと「Re: Re:Re:」

X離れ

去年より有効投票が減っているのは、おそらくX離れが原因です。あとインプレゾンビの量も去年より増えていて、集計プログラムが除去するとはいえ集計作業のノイズとなりました。

次は邦アニベストテン!

次回は邦アニベストテンです。今月下旬の告知をお待ちください
「ルックバックが一位で決まりだろ」
と油断するなかれ。一般人による投票で決めるTAAFでは『ルックバック』よりも上位の映画が7本もあります。




TOP10 MOVIES OF 2024 in JAPAN.

  1. The Holdovers(USA)
  2. Civil War(USA)
  3. All the Long Nights(JPN)
  4. Look Back(JPN)
  5. Robot Dreams(ESP,FRA)
  6. Oppenheimer(USA)
  7. A Samurai In Time(JPN)
  8. Poor Things(IRL,UK,USA)
  9. Baby Assassins: Nice Days(JPN)
  10. Deadpool & Wolverine(USA)

2024年日本十大电影

  1. 滯留生
  2. 帝國浩劫:美國內戰
  3. 黎明前的全部
  4. 驀然回首
  5. 再見機器人
  6. 奧本海默
  7. 穿越时空的武士
  8. 可憐的東西
  9. 宝宝刺客 NICE DAYS
  10. 死侍與金鋼狼

*1:『パスト ライブス/再会』はほとんど恋愛関係ですが

*2:兄弟姉妹的な人間関係

*3:韓国人が韓国映画を観なくなった

2024年の映画ベスト100(ネット投票を集計しました)

X(Twitter)上のハッシュタグ『#2024年映画ベスト10』を集計しました!有効投票4078名が選んだ2024年最高の映画は『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』でした!


2024年映画ベスト100

順位 タイトル 得点
1 位 ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ 6653.5
2 位 シビル・ウォー アメリカ最後の日 6094.0
3 位 夜明けのすべて 5928.0
4 位 ルックバック 5786.0
5 位 ロボット・ドリームズ 5485.5
6 位 オッペンハイマー 5344.5
7 位 侍タイムスリッパー 4966.0
8 位 哀れなるものたち 4874.0
9 位 ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ 4438.5
10 位 デッドプール&ウルヴァリン 4426.0
11 位 マッドマックス:フュリオサ 4192.5
12 位 ラストマイル 3628.5
13 位 悪は存在しない 3599.0
14 位 エイリアン:ロムルス 3540.5
15 位 パスト ライブス/再会 2843.0
16 位 デューン 砂の惑星 PART2 2815.0
17 位 関心領域 2804.0
18 位 ソウルの春 2756.0
19 位 チャレンジャーズ 2707.5
20 位 密輸1970 2562.0
21 位 カラオケ行こ! 2527.5
22 位 フォールガイ 2452.5
23 位 落下の解剖学 2106.0
24 位 コット、はじまりの夏 2075.5
25 位 ミッシング 1975.0
26 位 ぼくのお日さま 1959.0
27 位 異人たち 1936.5
28 位 ツイスターズ 1919.0
29 位 あんのこと 1900.0
30 位 アイアンクロー 1866.5
31 位 ナミビアの砂漠 1844.5
32 位 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 1729.0
33 位 ゴジラxコング 新たなる帝国 1720.0
34 位 きみの色 1703.0
35 位 インサイド・ヘッド2 1561.0
36 位 サユリ 1539.5
37 位 トランスフォーマー/ONE 1537.0
38 位 グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 1484.5
39 位 Chime 1466.5
40 位 ゴールド・ボーイ 1447.5
41 位 ぼくが生きてる、ふたつの世界 1318.0
42 位 陪審員2番 1308.5
43 位 SUPER HAPPY FOREVER 1299.5
44 位 瞳をとじて 1298.5
45 位 悪魔と夜ふかし 1285.5
46 位 ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉 1266.5
47 位 動物界 1193.0
48 位 憐れみの3章 1187.5
49 位 Cloud クラウド 1166.0
50 位 トラペジウム 1143.0
51 位 ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ 1123.5
52 位 正体 1099.5
53 位 クワイエット・プレイス:DAY 1 1088.5
54 位 青春18×2 君へと続く道 1023.0
55 位 ボーはおそれている 1013.5
56 位 梟 -フクロウ- 1001.5
57 位 どうすればよかったか? 979.5
58 位 コヴェナント/約束の救出 968.0
59 位 ジガルタンダ・ダブルX 939.5
60 位 アーガイル 933.0
61 位 デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(前章+後章) 889.5
62 位 JAWAN/ジャワーン 856.0
63 位 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン 847.0
64 位 破墓/パミョ 835.0
65 位 ゴールデンカムイ 823.0
66 位 ザ・バイクライダーズ 805.5
67 位 化け猫あんずちゃん 804.5
68 位 花嫁はどこへ? 766.0
69 位 ありふれた教室 723.0
70 位 HAPPYEND 714.5
71 位 PERFECT DAYS 714.0
72 位 DOGMAN ドッグマン 680.5
73 位 枯れ葉 669.0
74 位 ソウルメイト 664.0
75 位 レッド・ワン 662.5
76 位 トラップ 652.5
77 位 キングダム 大将軍の帰還 649.0
78 位 劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 613.0
79 位 墓泥棒と失われた女神 584.0
80 位 違国日記 560.0
81 位 熱烈 554.5
82 位 犯罪都市 PUNISHMENT 554.0
83 位 十一人の賊軍 549.0
84 位 辰巳 532.0
85 位 はたらく細胞 523.5
86 位 アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師 517.0
87 位 システム・クラッシャー 516.5
88 位 数分間のエールを 497.0
88 位 貴公子 497.0
88 位 ヴェノム:ザ・ラストダンス 497.0
91 位 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師 461.5
92 位 アイミタガイ 451.5
93 位 アット・ザ・ベンチ 445.0
94 位 テリファー 聖夜の悪夢 441.5
95 位 マリウポリの20日間 437.5
95 位 恋するプリテンダー 437.5
97 位 ソウX 437.0
98 位 ビートルジュース ビートルジュース 432.5
99 位 ゴンドラ 426.0
100 位 劇場版モノノ怪 唐傘 425.0

解説

細かい解説は次回にします。ここでは総評のみ。

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』が一位というのは衝撃!この企画を始めて今年が10年目ですが、興行収入1億円という知名度が低い映画が一位になったのは史上初めてです。
今まではフランチャイズ映画(シリーズ映画)だらけの映画ベストテンでしたが、2024年は上位8本が非フランチャイズ映画というのも衝撃的です。アメコミ映画は上位50本中『デッドプール&ウルヴァリン 』のみです。

データ

  • 有効投票人数:4078名

集計ルールは邦アニベストテンの得点配分についてに準拠しています。ただし10本未満の人は集計対象外です。同じ映画を複数書く行為、何度も投票するといった行為、インプレゾンビのコピペ投票はプログラムが除外しています。

得点調整

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章

の得点は、半分(端数切捨て)にして

  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(前章+後章)

に加点しています。

犯罪都市
  • 犯罪都市シリーズ

の得点は、半分(端数切捨て)にして

  • 犯罪都市 PUNISHMENT
  • 犯罪都市 NO WAY OUT

に加点しています。

ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!とBABYMETALについて

現在公開中の映画『ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!』は主人公たちのメタルバンドが音楽業界の商業主義に巻き込まれる。という映画なのですが、商業主義的存在の究極としてBABYMETALが登場します。監督・脚本は当初「BABYMETALみたいなバンド」という設定にしていたのですが、何と本物が出演したとのことです。せっかくなのでBABYMETALの扱いについて補足解説します。

劇中のメンバーがBABYMETALを初めて観た時にある会話をするのですが、この会話は10年前に海外で起きたBABYMETAL論争の内容です。

2014年ころにBABYMETALは世界で急速に話題になりました。と同時にメタルファンの間で「アレを認めるのか?」と大論争が起きました。「売れ出したバンドが超嫌われる→活動を通じて世間から認められる」というのは、あるあるネタです。超嫌われる→今や定番的存在!という変遷で一番有名なのはQueenでしょう。BABYMETALも現在は認められつつあります。ただBABYMETALが世間から認められる経緯はちょっと特殊でした

それは英米の大物ミュージシャンたちがBABYMETALを擁護する発言を連発したということ!10年前は彼らの発言が次々にニュースとして発信されました。あの頃の音楽ニュースを俺は「BABYMETAL擁護してくれて嬉しいけど、あなた様がそんな事言うの?」ビビりながらチェックしていました。

もう一つBABYMETALが嫌われる&人気になる原因の一つとして、海外ではヘヴィメタルって

  • 悪魔崇拝
  • 戦争賛美

というイメージが強いのです。これは一般には受け入れにくいイメージです。BABYMETALはヘヴィメタルのネガティブなイメージを壊してくれたのも大きな貢献です。そして、それを貢献だと思わない人もいる。『ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!』のメタルバンドは自分たちの音楽性を

  • 反キリスト
  • 戦争推進

と位置付けています。つまりBABYMETALの対局なんですね。

『ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!』はBABYMETAL論争を踏まえた内容になっています。とはいえBABYMETALは現在認められる存在で、劇中でもBABYMETALに反対しているキャラはただ一人、という設定です。彼がこの論争にどう決着を付けるかは映画を観てのお楽しみ!


ちなみに劇中では、主人公たちの音楽が商業主義的に作り変えられる。という落語の『目黒のさんま』みたいなギャグシーンがあるのですが…俺は商業主義的なほうも結構好きです。

ここで聞けます↓確かに最近の若手のメタルバンドはこんな曲ばっかりですね。好きだけど。日本版では「屈辱MIX」という名前になっています。
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