この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞 結果発表
誰映画ベストテン
順位 | タイトル | 得票 |
---|---|---|
1位 | ギャラクシー街道 | 308 |
2位 | 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 前編 & 後編 エンド オブ ザ ワールド | 217 |
3位 | テラスハウス クロージング・ドア | 195 |
4位 | 映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年 | 154 |
5位 | 王妃の館 | 86 |
6位 | GAMBA ガンバと仲間たち | 84 |
7位 | 天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~ | 75 |
8位 | リアル鬼ごっこ | 73 |
9位 | 映画 暗殺教室 | 70 |
10位 | UFO学園の秘密 | 67 |
10位 | ラスト・ナイツ | 67 |
総評
ギャラ街、テラスハウス、ちびまる子ちゃん、暗殺教室とフジテレビ映画がどれも不人気。『ギャラ街』と『進撃の巨人』は2015年の二大炎上作品。炎上していないのにテレ朝『王妃の館』が上位に。『リアル鬼ごっこ』は三年ぶりに三度目の映画化、ハリウッド版忠臣蔵は二年ぶりに二度目の映画化。
誰映画は「流行っているから嫌われる」という側面もあるんだけど、2015年は純粋に嫌われたりコケたりした映画が上位にきた。死体蹴りみたいになっていてちょっとかわいそうな部分もある。ただ大賞の『ギャラクシー街道』は擁護不能なほど宣伝も本編も不愉快だった。
全コメント
コメントは以下の二箇所で読めます!みなさん本当にありがとうございました!
- 順位別誰映画 2015 の順位表
- ぜんぶ誰映画 2015 の全コメント
ベストテン以外の作品へのコメントだと『ドラゴンボールZ 復活のF』でスッカリ弱くなってしまったフリーザ様にショックを受ける声、『ジョーカー・ゲーム』や『ストレイヤーズ・クロニクル』に対する原作ファンの失望(この二作は監督が実力派だったのでついでに映画ファンも失望)、散々「衝撃の5分間 必ず二度見る」と宣伝していた『イニシエーション・ラブ』の5分間が、実はその5分間がダイジェストだったことに対する衝撃などが多かったです。
真・この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞
「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?大賞(誰映画)」とは、その年に公開された映画から存在に疑問を感じるような映画に投票するイベントです。しかしここでは俺が個人的に選ぶ「この映画はいったい誰が観に行くんだ!?」の言葉通りの作品を挙げます。
第一位:ライアの祈り
安倍晋三推薦!一億総活躍社会なんだから首相が宣伝したら観客動員数が一億人超えるべきだろ!でも誰も観に行かなかったのでは?推薦コメント文から察するに首相も観ていない。
スピリチュアル系小説を地方自治体が実写化。婚活で知り合った男女が縄文時代の素晴らしさを学ぶという物語。
第二位:東京PRウーマン
実在の総合PR会社「ベクトル」を舞台にした会社宣伝映画。PRされる商品も実在の商品(モテマスカラ)。劇中ではLiLiCoが本人役で登場、わがまま言いたい放題でベクトル社員たちをストレス地獄に突き落とす展開は衝撃的。
仕事ができない美人OLのヒロインが男性上司の命令でケバケバしいファッションで営業に行くと男性社員たちが群がってくるという、女性も男性も等しくバカにしている展開が特徴。
第三位:恋するヴァンパイア
吸血鬼が経営するパン屋:ヴァンパン屋を舞台にしたラブストーリー。恋の相手になる二人の男性がジャニタレとK-POPで、ヒロインの職業がスイーツ屋さんというトリプルスリーな映画。ジャニタレはパンのラブソングの弾き語りで音楽活動しているという設定なんだけど、その音楽性が『デトロイト・メタル・シティ』の根岸そのまんまなので笑った。
三本とも詳細は「柳下毅一郎の皆殺し映画通信が詳しいです。
www.targma.jp
番外編:【タイトルは伏せます】
監督が俺の知人なのでタイトルは伏せますが、某ドキュメンタリー映画のことです。公開後に色々とトラブルが起きて封印作品となりました。2015年、もっともインパクトのあった映画事件です。詳細は書かないので自分で調べてください。封印されて俺も観ていませんので番外とします。
第一位:ギャラクシー街道
「綾瀬はるかってカワイイなぁ」と思っている人ですらウンザリさせる、この綾瀬はるかダンス。ちなみにネタバレ。
スペース・ロマンティック・コメディ
2015年の誰映画は『進撃の巨人』と『テラスハウス』の対決。誰もがそう思っていた2015年11月に『ギャラクシー街道』というとんでもない爆弾映画が投下された。その特徴は圧倒的なつまらなさ。キャッチコピーは「スペース・ロマンティック・コメディ」でスペースとコメディは確かに出てくるけど、ロマンティックという言葉は微塵も当てはまらない。下ネタの多さにはビックリした観客が多いだろう。この映画に出てくる売春の手配人(山本耕史)が堀北真希とストーカー婚したことのほうがよっぽどスペース・ロマンティック・コメディだ。
予告編がウザかった
映画館に行く楽しみの一つが予告編だ。ネットから何でも情報が手に入る時代なのに、新作映画の情報を仕入れる場所が映画館の予告編。という人は多いと思う。しかし辛い予告編が多いのも事実。そういうのに限って映画館に行くたびに見せつけられる。
『ギャラ街』の予告編は拷問レベルな上に予告編の上映回数もメッチャ多かった。ラッスンゴレライよりも多い回数流れて、ラッスンゴレライよりも長い期間流れた。
三谷幸喜という男
三谷幸喜の扱いは難しい。去年、邦画オールタイムベスト10を集計しました - 破壊屋ブログという企画をやったところ「三谷幸喜作品が無い!」と複数から言われた。じゃあということで邦画オールタイムベスト1500 - 破壊屋ブログで三谷幸喜作品を取り上げたら今度は「三谷幸喜はいらないだろ!」という文句が発生。とにかくもう存在自体が賛否両論なのだ。
ただ三谷幸喜は『ギャラ街』の酷評をネタにしたトークを展開しているのは、さすが大物だと思う。
ファンにまで嫌われた理由
『ギャラ街』がここまで嫌われたのは、従来の三谷作品のファンを裏切る形になったから。三谷幸喜がインタビューで語っていたが『ギャラ街』は意味のあるネタをあえて避けた。観客が登場人物たちの不愉快なギャグに「きっと伏線だろう」と耐えても報われることはない。三谷マジック的なクライマックスが何も起きないのだ。
第二位:進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 前編 & 後編 エンド オブ ザ ワールド
これは『珍遊記』のチラシ。ちなみに『珍遊記』は『進撃の巨人』を軽くこえるほどの大駄作。漫☆画太郎の作風を再現するためにあえて史上最低のクソ映画にするという点は成功している。
傑作コメント
やじろべえ さん
去年はMONSTERZ、幕末高校生、更に数年前は貞子3D、そして今年は進撃の巨人。黒木メイサに変わる誰映ヒロインの座を狙う石原さとみの明日はいかに・・・。
2016年は『シン・ゴジラ』ですね。
炎上作品
2015年最大級の炎上作品。公開前から試写会の評判をきっかけに監督がFacebookでつぶやいた愚痴が流出して炎上。公開したらネット炎上。さらに年が開けたら映画秘宝が2015年最悪の映画に実写版『進撃の巨人』を選んだ。何が凄いって町山智浩氏が創刊したのが映画秘宝であり彼がメインのライターなのである。ちなみに同じく脚本家の荒井晴彦が発行人を務める映画芸術は、毎年のベストテン投票で不自然なほど荒井晴彦作品が高く評価されている。
鑑賞ストレス問題
監督:樋口真嗣、脚本:町山智浩、特殊メイク:西村喜廣と俺が好きな人たちが集まって作った映画。なので非常に悪口が言いにくい。俺は割りと面白いと感じた作品だけど、そんな俺ですら『進撃の巨人 前編』が2015年の映画の中で二番目に鑑賞ストレスが高い作品だった。ちなみに一番目は『脳内ポイズンベリー』だ。
日本映画あるある問題の一つが「面白いんだけどイライラする!鑑賞ストレスが高い!」だ。『進撃の巨人 前編』も『脳内ポイズンベリー』も面白いシーンが一杯あるのに、演技や演出にとことんイライラさせられる。画面に出てくる全登場人物に「巨人に囲まれている状況なのに何でもっと上手く行動しないの?」と疑問を抱き続けなが鑑賞する。長谷川博己と石原さとみの演技もキツかった。
ちなみに日本映画あるあるは一番下に記述します。
そしてもっと酷い後編へ
2015年の映画ベスト100の時も解説したけど、この映画の前編は大炎上したけど高く評価する人も多かった。巨人を「巨大なゾンビ」として実写化していたのは斬新な映画体験だった。巨人出現後の崩壊した社会と原発事故後の日本を重ねる構成も良かった。しかし後編は酷評オンリー。ネット上では後編を褒めると映画ライター失格みたいな論を持ち出す人までいた。俺は「後編は鑑賞ストレスが無いので前編よりもマシだな」と思っていたので、この雰囲気にちょっと怯えました。
第三位:テラスハウス クロージング・ドア
傑作コメント
さとー さん
予想に反して大ヒットしていたので驚愕した。
そんなに彼の事を応援したいんだったら、彼が初めて映画で大役をもらった「ハダカの美奈子」も見てあげるべき。
演技派女優への転身に成功した前田敦子も興行成績的にはイマイチな状況。あの頃「応援していた人たち」は今、別の何かを応援しているのだろうか。
第四位:映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年
傑作コメント
NO NAME さん
内容といい主題歌といい夏に公開予定だったけど制作進行に不備があって冬まで延期になっちゃいました感を隠そうともしてないところが残念極まりない。
解説
「ちびまる子ちゃんの映画って誰が観に行くんだよ」
という話題が俺の職場で盛り上がっていて「破壊屋バレたか?」と冷や汗掻いた。単に世間一般の意見だった。ちなみにコメント欄では90年代のちびまる子ちゃん映画好きたちも呆れていた。
テレビ朝日が「ドラ泣き」で80億円稼いだので、フジテレビが「まる泣き」というキャッチコピーで売り出した。
ちびまる子ちゃんは『クレしん』や『ドラえもん』のように奇想天外な展開が出来ない。だから『映画ちびまる子ちゃん』のクライマックスは思い出のパスタ屋さんを探すだけ。その代わりにゲストキャラに大量の芸能人声優(中田カウス・ボタンまで出てくる)を起用した。コンテンツそのものよりも芸能人出演を重視するいうフジテレビらしい作品だった。
第五位:王妃の館
「イジリー岡田に似ている」ネタが多数。
傑作コメント
みたか さん
TV局がもうけたお金を、謎の映画でドブに捨てる。次々相棒を交代させられた相棒たちが気の毒。
日本の村社会で豊作を願うためには生け贄を捧げなきゃいけないんですよ。
解説
『相棒』のイメージから脱却したくて水谷豊がテレビ朝日に作らせる映画シリーズ第三弾(残りの2つは『HOME 愛しの座敷わらし』『少年H』)。水谷豊が全身全霊でコメディにチャレンジしているんだけど、オカッパ頭にハーフパンツでセレブを気取るその姿はギャラクシー街道の宇宙人以上に宇宙人だった。
ホワイトウォッシュ
近年、ハリウッドではホワイトウォッシュが問題になっている。ホワイトウォッシュとは非白人のキャラクターを白人が演じること。ドラゴンボールの悟空や、ピーターパンのタイガー・リリーも実写化の際に白人が演じた。これが人種問題として扱われるのだ。
しかし日本ではそんなの問題にはならない。『テルマエ・ロマエ』では阿部寛がローマ人を演じ『王妃の館』では安田成美がフランス人を演じたけど、全く問題ない。全く問題ないけど誰が観に行くんだコレ。
ちなみに2017年公開予定の『攻殻機動隊』も、日本人キャラの草薙素子を白人のスカーレット・ヨハンソンが演じるのでホワイトウォッシュだと海外の『攻殻機動隊』ファンから批判されている。確かに日本人じゃないのは残念だけど、草薙素子役が剛力彩芽とかになっても困るのでまあホワイトウォッシュでもいいんじゃないでしょうか。
第六位:GAMBA ガンバと仲間たち
傑作コメント
砂糖 さん
映画館で「ガンバの着ぐるみがやってくる!」というイベントに客がひとりもいなくて、呼び込みの人が可哀想だった。そもそもこんな青いネズミのキャラクター知らない。新規で食い付くにしてもそんなに可愛くもないかっこよくもない目立った特徴もない。
東映の公式サイトの画像↓この気ぐるみは確かに厳しい。
解説
2015年最大級の大コケ作品。ベストテンのうち、この映画だけ未見なので解説を書くことができません。
第七位:天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~
第八位:リアル鬼ごっこ
傑作コメント
NO NAME さん
映画公式サイトのあらすじがポエムすぎてすごかった
本当だ↓
解説
同じ本を何度も映画化するという現象がある。五回も映画化されたアメリカ文学の最高峰『グレート・ギャツビー(華麗なるギャツビー)』のような名作のことではない。日本ではしょーもない本が何度も映画化されるのだ。
- 『バブルと寝た女たち』は10年間に4回映画化。
- 『佐賀のがばいばあちゃん』は3年間に2回映画化。
- そして『リアル鬼ごっこ』が3度目の映画化だ。*1
第九位:映画 暗殺教室
今月、後編が公開されます。ジャンプで連載中の原作も終了直前ということで盛り上がってます。
解説
後編の宣伝が始まったのでネタバレ解禁になったけど、殺せんせー声優の正体は嵐の二ノ宮だった(前編だとエンドクレジットで判明する)。ジャニーズ事務所が売出中のHey! Say! JUMPの山田涼介を、嵐がサポートするという選挙戦における応援演説みたいなもんである。
映画本編観ていない人も、劇場マナーCMでの山田涼介の男ぶりっ子演技には辟易しただろう。本編だとあれが前後編合わせて4時間近く続くのだ。
スウィートパワー
さっきホワイトウォッシュについて触れたけど、日本映画でも人種変換はある。『ぬ~べ~』のヒロインに続いて『映画 暗殺教室』のロシア系ヒロインがなぜか元KARAのジヨンに。原作ファンの気持ちなど事務所のゴリ押しの前にはゴミ同然なのである。でも中国映画界だって中国人役に日本人俳優を納豆ウォッシュしてくれるので(例:レッドクリフの金城武、曹操暗殺の玉木宏、PROMISE 無極の真田広之)、こういうのも受け入れるべき。ゴリ押しなのは受け入れないけどな!
余談だがジヨンが所属する事務所「スウィートパワー」はジャニーズ事務所の若手タレントとの共演作映画が多い。前述の『恋するヴァンパイア』もジャニーズ事務所とスウィートパワーのタレント同士のラブ・ストーリーなのである。
第十位:UFO学園の秘密
映画本編の解説はこれぞ真の神アニメ!『UFO学園の秘密』 - 破壊屋ブログを参照してください。
解説
2015年、フランスで起きたテロ:シャルリー・エブド襲撃事件ではイスラム教を侮辱していた被害者たちも非難された。その一方でテロ事件の余波で多くのイスラム教徒が偏見に苦しむことになった。宗教に対する差別や偏見は許されないはずだ。だが幸福の科学は悪意に満ちた中傷を受けている。誰がそんな酷い中傷しているのかというと俺がしているのである。
今まで宗教ネタ取り上げるとやんわりと注意されてきたけど、幸福の科学だけはどんなにバカにしても何故か全く注意されない。それどころか信者たちも「面白い発想ですね」と褒めてくれる始末。幸福の科学の霊言本に本気で怒る人がいないのと同様で、向こうもこっちに怒ってないのだろうか。
「偏見良くない!宗教を理解しよう!」って言われても宗教の教えには受け入れ難いものがたくさんある。進化論は存在しないし(キリスト教)、豚肉は食べてはいけないし(イスラム教)、死ぬときには高いお金がかかる(日本の仏教)。単なる狂気も1000年続けば文化だ。UFOから神の教えを学ぶ「UFO学園の秘密」はそんな1000年続く狂気の第一歩なのだ。
第十位:ラスト・ナイツ
全体的な解説
外国映画
純粋な外国映画の最高順位は『ファンタスティック・フォー』。事情を知らない人に説明すると、製作中から公開後までまんべんなく炎上していた作品。最近DVDが発売されてまた炎上した。主人公たちがスーパーヒーローになるまで1時間もかかる前半と、その1時間のほうがまだ面白かった後半のダメっぷりが印象的。
他には『カリフォルニア・ダウン』が鑑賞した人たちからの怒りを買って得票を集めた。『カリフォルニア・ダウン』は救急隊員の主人公が地震や津波から家族を救おうと奮闘する物語。家族を守る父親をやたら強調するところが実にアメリカ的だけど、震災国日本から見ると主人公の行動は単なる職務放棄だ。
ジョニー・デップの連続大コケ記録を更新した『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』や、トイレ掃除の女性が宇宙のお姫様になって宇宙戦士を生理ナプキンで助ける超大作SF『ジュピター』も得票を集めた。
フジテレビ映画
2015年のフジテレビ映画12本のうち9本が上位50本に入った。『海街daiary』や『幕が上がる』といった良作もあったけどね。
毎年好例のネタ
毎年特定の傾向があるので、そこらへんを解説します。
珍タイトル
タイトルのインパクトだけで投票を集める作品も毎年好例。
ら
まさかのひらがな一文字。破壊屋管理人の作業ミスじゃね?と思った人もいた。
《劇場版》さだまさし大誕生会!! The Birthday Party in Masashi SUPER ARENA Selection
この手の変な映画はずっと韓流が担当していたんだけど、韓流が消えた今はさだまさしが担当するのか。
さかなクン研究所 さかなの世界へレッツギョー!飛ぶ!闘う!踊る!編 & すっギョイおさかな大集合!ジャンプ!隠れる!世界最大!
タイトルに動詞が多い。
この映画は観に行けよ!
毎年の投票パターンとして「誰が観に行くんだじゃなくて観に行けよ!」という逆説的な投票が多い。話題にならなかった映画のファンたちが悔し紛れに投票するのだ。2015年はアニメ映画『百日紅』に「何で誰も観に行かないんだ!」と票が集まった。『百日紅』はアニメでしか出来ない表現に果敢にチャレンジしている良作だし、国内外の賞を受賞している。にも関わらず全く話題にならなかった。原恵一監督は作品を作るたびに知名度が下がっている。
上映形態への文句
今年も上映形態への文句が多かった。『マッドマックス 怒りのデスロード』はあらゆる作品に影響を与え続けているシリーズで、2010年代の最高傑作でもある。にもかかわらずマックスの吹き替えがEXILEのメンバーだったため、投票する人が多かった。
そして2015年最悪の上映形態といえば『インサイド・ヘッド』。映画の上映が始まると、応募したディズニーファンの一般人の笑顔が3分間流れ続けるという悪夢仕様。どんなグロ画像にも耐性ある俺ですが、この時は目をつむってやり過ごしました。でも目をつむっても耳からドリカムの曲が聞こえてくるんだよね。
もはや日本映画界の恒例ネタ
映画『くちびるに歌を』のネタバレですが、2015年もこの現象が起きました。これで6度目です。ちなみに『くちびるに歌を』は良作です。
2015年の日本映画あるあるネタ
最後にちょっとした2015年の日本映画あるあるネタを。
婚活女子は酒で失敗するとイケメン彼氏ができる
- ヒロインが婚活合コンに行く
- 素敵な男性に会う
- ヒロインはお酒を飲み過ぎて記憶をなくして口約束する
- 後日、素敵な男性が「あのときお話しましたよね!」とやってきてヒロインびっくり。
以前からよくある展開だけど2015年は多すぎてビックリした。真木よう子(脳内ポイズンベリー)、栗山千明(種まく旅人)、鈴木杏樹(ライアの祈り)、山本美月(東京PRウーマン)とみんな合コンで酒に飲まれながら彼氏を作る。女子高生ヒロインが「いっけなーい!遅刻遅刻!」しながら街角で主人公とブツかるヤツのアラサー版か。酒の席で何が起きたのかヒロインも観客もわからないので面白い展開だと思う。
社畜クライマックス
クライマックスで主人公が徹夜で頑張っていると反目していた同僚たちが助けてくれる。昔から日本映画によくある展開で俺は「社畜クライマックス」と呼んでいる。2015年だと『HERO』『東京PRウーマン』『バクマン。』がコレだった。徹夜で仕事してると助けてくれる、というだけで感動できるのが社畜根性の染み付いた日本人っぽい。『バクマン。』は良い映画だったけどね。
夜のロケはみなとみらい
『ガールズステップ』『テラスハウス』『恋するヴァンパイア』がコレだった。夜のロケシーンになるとみなとみらいが出てくる。夜景がキレいだし、人通りが少ない箇所も多いから使いやすいのだろう。
*1:前のシリーズは三作目でリセットされている