破壊屋ブログ

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仕事のミスを隠し続ける映画『マネー・トレーダー』

告知記事なので、ですます調。

社会人視点で観る『最後のジェダイ

ネタバレにならないように解説しますが、『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』は主人公たちが属する新共和国軍*1が帝国軍の残党(ファースト・オーダー)にボッコボコにされるという展開なんです。

と長い年月かけて共和国は帝国軍に完全勝利したのに、新シリーズは何でここまで立場が逆転してんだよ!とツッコミ入れざるを得ない。でも社会人視点で見ると新共和国軍の転落と帝国軍残党の躍進は必然です。だって

  • 新共和国軍→全員が報告・連絡・相談せずに仕事している
  • 帝国軍残党→失敗をちゃんと上司に報告するシーンがある

だから。そりゃ組織力に差が出るよ!ただ帝国軍は失敗を報告するとフォースでパワハラ(SW用語で言うところのフォース・チョーク)するのが良くないですね。

俺の職場では「仕事のミスを責めても問題は解決しないので責めない」という意識があります。仕事のミスを責めないことでミスを報告しやすい雰囲気を作っているんですね。

でも俺が新入社員のころはそんな意識が皆無でした。だから仕事でミスするとダマを決め込み「オオゴトになりませんように!」と常にウツウツとした気分でデスクに座っていました。

ようやく本題

ようやく本題ですが、マネ会で金融映画の記事を書きました。
hikakujoho.com


今回絶対に紹介したかった映画は『マネー・トレーダー 銀行崩壊』。FXコピペやコインチェックの阿鼻叫喚騒動が好きな人には絶対にオススメの映画です。
マネートレーダー/銀行崩壊 [DVD]


この映画が描いているのは、仕事でミスをしてそれを黙っている葛藤なんですね。俺も過去に同じような経験があるので、観ていてすごく感情移入してしまう。
めっちゃ地味な映画のように感じるかもしれませんが、名門ベアリングス銀行が潰れるほどの大ミスです。我々の考えるミスとは金額の桁が10個くらい違います。コインチェックの流失金額を遥かに越える実話です。




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主人公は日本円の取引で77億円の損害を出す。ここからさらに金額は膨れ上がっていく…。

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主人公は損を取り戻すために阪神大震災に全てを賭ける。イギリスのベアリングス銀行が潰れたのは阪神大震災が一因なんです。


マネ会の記事では、他にも庶民目線の金融映画について書きました。金融モノってどうしても主人公の設定をエリート層にせざるを得ないので庶民目線の映画は珍しいです。
『マネー・トレーダー 銀行崩壊』の主人公も階級社会のイギリスにおいては労働者階級の人間で、前半は事務員として働いています。でも主人公は一切階級差別には遭遇しない。イギリスの貴族層&エリート層は
「主人公のような人間こそが我々の銀行を変えてくれる」
労働者階級を大歓迎するんですね。そして崩壊に繋がっていく。この辺りもちょっと怖い描写です。

*1:正確には新共和国軍のレジスタンス