破壊屋ブログ

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日本国民VSテロリスト(ただし貧困対決)

映画とは全然関係のない話です。

サイゼリアが安くて美味しいというネタをきっかけに、Twitter上で「日本が貧困なのに気づいていない」という指摘が流行っています。で、私にも思い当たるネタがあります。

日本人って中東系テロリストが貧乏って思い込んでいませんか?テロが起きるたんびに社会問題に意識が高そうなツイッターアカウントが「これは貧困が原因だ!」って意見表明しています。でもそういう人たちが指摘する事件の犯人はエリートやボンボンです。

  • アメリカで大騒ぎになったサンバーナーディーノ銃乱射事件の犯人は年収900万円。→比較的成功している人がテロを起こしたのでアメリカではマスコミ報道が過熱しました。
  • 2019年に日本人家族が巻き込まれて母親が殺されたスリランカ同時爆発事件は、実行犯9人のほとんどが富裕層。
  • 日本国籍を持つテロリストのモハメド・サイフラ・オザキは立命館大学の准教授。
  • 日本人7人が処刑された2016年のダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件の犯人たちは実家が裕福なエリートたち。

上記の事件はどれも「貧困が原因」と指摘されました。でも実際のテロリストは、大卒で、複数の言語を話し、海外旅行に何度も行き、効果的な爆発の作戦を立てたり専門の訓練を受けるだけの教養と生活基盤がある人です。私は映画版コナンの派手な爆発シーンを見るたびに
「この犯人はいったいどうやって、こんな訓練を受けたんだよ!犯人の動機並みに気になるわ!」
と思っています。
もちろん貧困が原因の実例も世界中に溢れています。難民キャンプの学生(タリバン)たちを集めて教育していたら、それがテロ組織の名前になってしまったタリバーンなどがその最たる例です。ただ事件の動機とか何も調べてない状態で「貧困が原因だ!」って指摘するのは「アニメとゲームが悪い」に近いものがあります。

以前まで日本映画では「平和で金満な日本をターゲットに、貧困に苦しんだ外国人が事件を起こす!(でも真犯人は日本人俳優)」という物語が多く作られていました。私もその系統が大好きでした。腐った日本に外国人が制裁を加えているみたいで。でも今の日本はテロリストよりも貧乏になりつつあるのかも。

以下雑感

  • アリアナ・グランデのライブ会場近くで23人殺したテロ犯も両親が複数の家を持ち、本人も海外旅行を繰り返していました(旅行先で軍事訓練を受けていた)。そしてこのテロ犯は学生ローンを使ってテロの準備資金にしたという凄い経緯の持主です。
  • 日本の貧困と外国人については深町秋生がよく描いています。日本にやって来た外国人労働者たちが、日本人好みの仁義で結ばれていく『インジョーカー』なんかがオススメ。
  • 同じく、はてなブロガーだった葉真中顕の最新作『BLUE』も貧困日本と外国人労働者の話で、これもオススメです。