破壊屋ブログ

ネタ系映画ブログです。管理人はこの人→http://hakaiya.com/giccho

住んでいるアパートが女子寮になった

私が住んでいるアパートが女子寮になった。ラノベやハーレム漫画のタイトルのことではない。今年の私の実話である。自分は善行を積んできた人間では無いので、前世がよっぽど立派な人間だったのだろう。普段は幸福の科学を批判している私だけど、こういう時だけは幸福の科学の前世論を信じるぜ。

とはいえこのタイトルはだいぶ盛った表現だ。実際のところはアパートの空き部屋3室に10代後半のベトナム人女性が12名も入ってきたのであって、本当に女子寮になったわけではない。某有名企業がベトナムに進出しており、長期間の研修的な名目でここに来たのだ。彼女たちの一人に彼氏が迎えに来たりすると、残りの11人がベランダに出て、
「ヒューヒュー!」
と口笛を鳴らしてからかう。私も心の中で
「ヒューヒュー!」
と一緒にからかって女子寮気分を味わっている。

f:id:hakaiya:20211225093926j:plain

ベトナムを懐う

突然だけど映画の話をする。『ベトナムを懐う』という2017年の映画があるのでネタバレ解説をする(アマプラで見れます)。この映画は世代の衝突を描いている。アメリカの老人ホームにいるベトナム人のおじいちゃんが老人ホームを脱走。公園で飼っている鴨を食料として盗みつつ、子供や孫のいるニューヨークまでやってくる。で、おじいちゃんは眠っている孫娘の部屋に入る。孫娘は血筋はベトナム人とはいえ思考は完全なアメリカ人だ。プライバシーを尊重するアメリカ人から見ればおじいちゃんの行為はセクハラっぽく見えるため、おじいちゃんは追い出される。他にも古い風習の押しつけや、おじいちゃんの老人ホーム代で家族全員苦労しているという怒りもあった。追い出されたおじいちゃんは極寒のニューヨークで凍死するのであった。

という何とも救いようのない話だが、さらに悲劇が判明する。

誰も悪くない、違いがあるだけ

ベトナム時代のおじいちゃんは超愛妻家。アメリカ行きは妻(故人)の願いだった。そのために先祖伝来の大事なベトナムの土地を売って渡航費用を確保。死ぬような思いをして、かつてベトナムを蹂躙した敵国:アメリカにボートピープルとしてやってきたのであった。英語も喋れないのに、何よりも大切な故郷ベトナムを断ち切ったのだ。
そして超高温多湿なベトナムでは窓や扉は常に全開放。プライバシーなんてものは無かった。で、ニューヨークの極寒にビックリしたおじいちゃんは孫娘に毛布をかけようとして、部屋に入っていった。だからおじいちゃんの行動はセクハラでも何でもなかった。

プライバシーを尊重しないおじいちゃんと、プライバシーのためならおじいちゃんを追い出す孫娘。おじいちゃんの子供(孫娘の父親)は
「誰も悪くない、違いがあるだけだ」
と言う。

ラストシーンでおじいちゃんの想いを理解したアメリカ人の孫娘はベトナムへ旅行し、一度も行ったことのない国で故郷を感じるのであった。

女子寮での生活

私の話に戻るけど「ベトナムでは窓や扉は常に全開放」というのはガチだった。12人の女性たちは窓を全開するのは当たり前、寝室や玄関の扉ですら鍵をかけるどころか開きっぱなしだ。今は冬だがそれでも窓を開けているときがある。カーテンを閉めるなんて発想はない。彼女たちは通話するときは廊下に出るのだが、その時は肌着姿である。

言っておくが状況的に私はジャップオス代表である。ベトナム人女性たち12名に
「あの日本人のおっさん、私達を見ているよね」
なんて情報共有される事態だけは避けたい。彼女たちが部屋や肌着姿を晒しているときは、自らの首を逆方向に捻るという、刃牙と戦った烈海王が使った技を使いこなしている。ちなみにアパートにはご病気で体がほとんど動かない一人暮らしの中年男性もいて、彼も部屋を開けっ放しにしている(おそらく緊急事態時に助けてもらうため)。私は彼がヤバいことになっていないか通るたびに部屋の中を見て確認している。若い女性たちの部屋を一切見ずに、中年男性の部屋を見続けるというヘンテコな毎日だ。

グラン・トリノ

生活指導の日本人がいるため彼女たちのゴミ出しマナーは完璧だ。アパートの日本人たちはミドルエイジDQNが多く、ゴミ出しマナーは最悪。ゴミ出しマナーが酷い日本人とゴミ出しマナーの良いベトナム人という、アメリカ白人とアメリカ移民でアメリカ魂が逆転する映画『グラン・トリノ』みたいな状況だ!と友人たちに語ったこともある。

正しい配慮?

ここで話が終われば日本批判で終わってキレイなオチがついたんだけど、ネガティブな続きがある。生活指導の日本人が来なくなると彼女たちの生活態度は急激に悪化。ゴミ出しマナーは最悪になった。ただでさえマナーが酷い日本人とそれ以上に悪いベトナム人12名によって、アパート周辺は外国のスラム動画みたいにゴミだらけになった。彼女たちは分別も曜日も一切守らない。おそらくゴミが溜まったら適当に出しているだけ。動物避けもしないでそこらへんに置いていく。可憐なベトナム人少女が投擲の要領で生ゴミがつまった袋を投げているのを目撃したときは
「それもう不法投棄だろ!」
と心の中でツッコミいれた。

で、大家さんと私が散らばったゴミを掃除しているんだけど、ブチ切れた私は住民に注意することにした。でも外国人女性は注意しにくい!日本人なら注意して雰囲気悪くなっても、あとで自分がへりくだる形で挨拶すれば丸く収まる。なので日本人だけ注意して、ベトナム人には注意しなかった結果…ゴミ出しマナーを守る日本人と守らない外国人という形になってしまった。やっぱり外国人を受け入れるときは自国民と同じように扱うのが「正しい配慮」なんだろうな。文化の押し付けになるかもしれないから難しいけど、今回の場合は注意するべきだった。何とか頑張って注意しようと思う。