毎年、日本のアニメ映画ベストテン発表していましたが、今年から「邦アニベストテン」に移設しました。なのでここでは『幸福の科学アニメ映画ベストテン』を発表します!
1位:宇宙の法―黎明編―(2018年)
大川隆法が書いた原作が酷すぎて使い物にならなかったので、おそらく普通のアニメスタッフが脚本を書いた作品。クレジット上の脚本家は当時の後継者だった大川咲也加になっているが、絶対に別の人が脚本書いている。
幸福の科学の敵に「レプタリアン」というのがいるんだけど、このレプタリアンの女将軍(ビキニアーマー)が主人公に敗北し、主人公の捕虜になって「クッ殺せ」と言うが、そのうちに囚われの身のまま主人公と恋仲になる!という普通のアニメストーリー。だからこそ面白い。
本作は『UFO学園の秘密』の続編だ。前作の主人公は正義感がやたら強い熱血ヒーロー高校生だったんだけど、彼が大学生になった本作では就職に失敗して挫折している。逆に前作で主人公の引き立て役だったオタクキャラは、本作では配信で成功して人気者になっている。この設定は「熱血主人公の残念なその後の人生」を描いていてお見事だ。
2位:仏陀再誕(2009年)
大川隆法をモデルにした主人公が、池田大作(創価学会)や浅井昭衛(顕正会)を足したような宗教家と超能力バトルするという娯楽作。
ゴジラやキングギドラが戦う『キング・オブ・モンスターズ』という映画があるけど、『仏陀再誕』こそが真のキング・オブ・モンスターズだろう。
敵の宗教家の兵器がUFO軍団や津波なのが衝撃的だ。なんせ
「なぜUFOや津波が出てくるのか」
という説明が一切無い。
「宗教家ならUFOや津波くらい出せます」
という事なのだ。
3位:UFO学園の秘密(2015年)
2015年のこの作品から宗教色がやや薄まり、逆に宇宙色が強まる。当時の大川隆法は宇宙連合の代表であるインカールと会合した!と主張しており、その体験を元に作られた作品だ。
最大のツッコミ所はインカールがどう見てもメーテルだということ。
公開時の私はこの設定を散々バカにしたけど、松本零士が亡くなった今では
「まあメーテルって昭和生まれの男である俺たちには宇宙を感じさせる存在だよな」
と妙な連帯感を感じる。ちなみに海外版だとインカールの声優は『フラッシュダンス』のジェニファー・ビールスだ。
4位:宇宙の法―エローヒム編―(2021)
アベンジャーズの影響を受けて作られた映画。主にキャプテン・マーベルとロキをモチーフにしたキャラクターが登場する。ネタバレにならないように書くが、『アベンジャーズ/エンドゲーム』のクライマックスであり一番盛り上がる「敵がアベンジャーズへの空爆をやめる」あのシーンを、オープニングでパクっている。いやアレをパクれるのは逆に凄い。
5位:黄金の法(2003年)
舞台は25世紀。30世紀からタイムマシンでやってきたヒロインは…ってその設定なら25世紀じゃなくて現代を舞台にすべきでは?と思う。タイムマシンで人類の歴史イベントに立ち会いながら宗教を学ぶという内容で、結構楽しい。
ちなみに25世紀ではアトランティス大陸が再浮上して、みんなそこに移住しているという設定です。今どきの若い人にはピンと来ないかもしれませんが、アトランティス大陸は人類史と共にある陰謀論で、私のようなオッサンなんかは「アトランティス大陸」という言葉を聞いただけで、
「つまり超古代文明の最先端科学が登場してもおかしくない!」
と、どんなトンデモ展開でも勝手に納得するくらい洗脳されています。
6位:永遠の法(2006年)
主人公たちが地獄に行ってニーチェやヒトラーと戦うという話。クライマックスに登場する巨大な敵ビヒモスの作画は圧巻で良い意味でビックリするが、ビヒモスを倒すために霊界から巨大ロボット:エンゼルX1が降臨するのは悪い意味でビックリする。
大川隆法の書籍には巨大ロボットが何度か登場するのだが、映像化されたのはこの一回のみ。止めている周囲の人達、グッジョブ。
7位:神秘の法 The Mystical Laws(2012年)
政治色がもっとも強いアニメ。反中路線なので敵のモデルは明らかに中国。憲法9条批判もある。またこの頃の大川隆法は健康問題にかなり気を使っていたのだが、映画の宣伝の際に「観るだけで病気が治る」という割りとアウトな宣伝も展開した。
余談だがロシアのウクライナ侵攻が起きたため、大川隆法が映画を何本も作って訴えていた「大国の侵略による戦争」は現実になった。本来なら「大川隆法は変なコトばっかり言ってるけど、これは当たったな」となるはずだが、大川隆法はロシア支持派になってしまったので説得力が無くなった。ここら辺に大川隆法の政治的バランス感覚が皆無なことが伺える。