映画『珍遊記』には倉科カナと溝端淳平が出ているんだけど、この二人のファンは観に行くな!と言えるほどぶっ壊れた演技をしている。
もちろん一番壊れているのは主演の松山ケンイチで、漫☆画太郎のギャグを全裸で再現していた。数々の漫画キャラを演じてきた松山ケンイチだけどここまで来たか。たぶん松山ケンイチの事務所プロフィールには「NG無し、何でもやります」って書いてあるに違いない。
でも「大物イケメンなのに汚れ役やるんだ…」というインパクトでは溝端淳平が衝撃的だ。しょーもない悪役を喜々として演じていた。
これは俺の推測なんだけど、映画『珍遊記』ってNGカットをワザと使っているよね?こんなシーンがあった。
・(たぶん)監督が「カット!」を中々言わない。
・溝端淳平がアドリブで「忘れ物あるよ!」と言う。
・このアドリブがいまいちキマらなくて微妙な空気になる。
・出演者たちが笑いをこらえている。
・この空気に困ってしまった溝端淳平がスタッフを見る。
まさか映画で放送事故(テレビじゃないから放送事故じゃない!)が観られるとは思わなかった。すごいギャグでビックリした。
ちなみにNGカットをわざと使う映画は、やはり溝端淳平が出演している『ハルフウェイ』にもある。この映画は脚本が無くて俳優たちのアドリブで展開していく。
そこで北乃きいが「halfway」を「ハルフウェイ」と読み間違えるシーンがある。相手をしていた岡田将生は北乃きいのボケっぷりに困ってしまいスタッフを見るのだ。
NGカットとはいえ、二人の自然体が面白くて映画を代表するシーンだ。「ハルフウェイ」という言葉は映画のタイトルにも使われた。
まあなんにせよ、イケメンならNGでもサマになるのだ。