破壊屋ブログ

ネタ系映画ブログです。管理人はこの人→http://hakaiya.com/giccho

サタデー・ナイト・ライブの傑作動画

最近、サタデー・ナイト・ライブの動画を見るのにハマっている。英語わからなくても面白い。以下は俺のオススメ動画。

『スター・ウォーズ』のCM、大きなお友だち含む編。
www.youtube.com


母親のオナニー中に子どもたちが乱入。母親のオカズは『フィフティ・シェイズ』。電マで遊ぶ子どものシーンは日本でやったら絶対炎上だね。
www.youtube.com


ハーマイオニーがエロく成長してドキドキする男連中。
https://www.youtube.com/watch?v=uwfdFCP3KYM


トランプ支持者たちの感動的なCM!政治的に正しい形で政治的に間違っているギャグをカマすという現代に相応しい傑作ギャグ。
www.youtube.com


ブラック・ウィドウの単独映画の予告編。
https://www.youtube.com/watch?v=j_5KgpN38hM


ワイルド・スピードなバンビ。
https://www.youtube.com/watch?v=uFJz2IMUeDE


10歳以下の少女に子宮頸がんワクチンを打ちまくる
www.youtube.com


ディズニーキャラクターとの触れ合いコーナー。『美女と野獣』のガストンは大人気。ところがジョン・スミス(ポカホンタスの恋人、不人気な上に政治的にも問題あり)が出てくると…。
https://www.youtube.com/watch?v=-DBIkOVYqes


嫌な男上司のモノマネで盛り上がる人たち。でもとある男性が嫌な男上司と性的関係だった。性行為のモノマネでドン引き。
https://www.youtube.com/watch?v=Gx-dJnKIa9U


アナルにダース・ベイダー
https://www.youtube.com/watch?v=9dgUck8K_H4


ヒラリー・クリントンのモノマネ芸人、御本人+(オマケの夫)が登場。
https://www.youtube.com/watch?v=6Jh2n5ki0KE


毒蛇に噛まれた男たちがお互いの体を吸い合う、それに混ざりたい女性
https://www.youtube.com/watch?v=wHxEOgTFc_0


女たちのハロウィーン。『独身OLのすべて』みたい。
https://www.youtube.com/watch?v=TVueoznrt9Y


銃のCM。
https://www.youtube.com/watch?v=SwEyBItsXkw


空港セキュリティ。難癖つけて女性客を脱がして行く。
https://www.youtube.com/watch?v=_6Y52JHN-LA


また空港セキュリティ。時代が変わって男女逆転。
https://www.youtube.com/watch?v=WA_RamRRS5o


絵描きクイズ。第一問は『ゴーン・ガール』、第二問が…
https://www.youtube.com/watch?v=X_kuC35F06E&t=176s


貞子と同居するコメディ。
https://www.youtube.com/watch?v=6qIdMrwimwE

反日認定と『焼肉ドラゴン』

『万引き家族』が公開されたので
「この映画は万引きを肯定している!」
と勘違いしていた人たちも、色々と間違いに気づくだろう…。と思っていたけどそんなことは無かった。今だにネット上では「万引き肯定映画だ!」と騒いでいる連中がいる。
「映画観ろよ!」
とまでは言わないが、せめてネタバレサイトくらい読んでから議論に参加してくれ。

f:id:hakaiya:20180626034231j:plain

そんな『万引き家族』以上に酷いバッシングを受けている映画がある。今週公開された『焼肉ドラゴン』だ。



f:id:hakaiya:20180626035203p:plain
大泉洋演じるニートの在日韓国人が自分の学歴を鼻にかけるので
「キムチはキムチ!」
とブチ切れる井上真央ちゃん。このシーンは動画でも見れます。『焼肉ドラゴン』はこんな感じのドギツい人情コメディ映画です。特に井上真央の演技は最高!


ネット上では『焼肉ドラゴン』が反日認定されて、右寄りからバッシングを受けている。こんなツイートが大量リツイートされているのだ。

注:ツイート内には中盤のネタバレがあるので、真剣に読まなくていいです!





もちろんリプライ欄にはヘイトが満載。リプライ欄を読んでいると次に大震災が起きたときにデマを信じた日本人が在日外国人に危害を加える様子が目に浮かんでくるよ。

反日認定

「反日認定」はネトウヨが使うジャッジメントで、俺も「破壊屋は反日!」ということで2ちゃんとかでフルボッコにされた経験がある。ネトウヨから反日認定というのは光栄だと感じるけどね。しかし『焼肉ドラゴン』を反日認定するのはおかしいぞ!

リンク先は『焼肉ドラゴン』の主人公の一人、龍吉の部分だけを抜き出したネタバレだ。

序盤のネタバレ

中盤のネタバレ

後半のネタバレ

ラストのネタバレ

これのどこが反日なの?韓国史上最大のタブーとも言われている済州島の虐殺事件を扱っているんだぞ?しかも日本の助成金で。むしろ右寄りの人たちが大喜びして映画館に駆けつけるべきだろ。『焼肉ドラゴン』はどんな政治思想の人でも楽しめる作品なんだよ。

でもネトウヨたちの言う「日本人が在日を虐めるシーンがあるから反日映画!」というのは、俺も心底賛成するぜ。真に美しい日本人なら在日虐めなんてしないはずだからな。在日虐めで反日認定なら良いことだ。

おまけ:ネトウヨにお薦めする鄭義信の映画

『焼肉ドラゴン』は俺が大好きな脚本家:鄭義信の初監督作品だ。鄭義信の脚本作品はネトウヨにこそオススメしたい。鄭義信は在日社会をハードに描く作風なので、右でも左でも極端な政治思想の持ち主のほうがむしろ楽しめるはず。

月はどっちに出ている

月はどっちに出ている
俺のオールタイム邦画ベストにも入る大傑作。在日朝鮮人は慰安婦問題とか全然気にしてません!という激ヤバなコメディシーンがある。公開当時、慰安婦問題で盛り上がっていたこともあり、このシーンはかなり注目された。

血と骨

血と骨 通常版 [DVD]
戦前から戦後にかけて在日朝鮮人社会を描く。ビートたけし演じる主人公は同胞の在日朝鮮人たちから金を巻き上げていく。

信さん

信さん・炭坑町のセレナーデ [DVD]
これは以前、破壊屋でも取り上げた。炭鉱労働者たちは誰も朝鮮人差別をしていないんだけど、朝鮮人労働者のリーさんがみんなを裏切ってスト破りをする。日本人労働者が「リーさん、何でや!」と絶叫するシーンはかなり辛い。


いずれも日本人には絶対に描けないシーンばかりだ…。

万引き家族より酷い映画

貧困だからといって犯罪していいわけじゃない!

『万引き家族』に関する評論で↑こんなのが溢れかえっている。もちろん観ていない人たちの妄想評論だ。映画本編を観ればわかるけど、『万引き家族』は万引きを美化も正当化もしていない。でも彼らの妄想評論通りな映画は実在する。日本って治安が良いな…と思わせる作品の数々だ。

アメリカ『ジーサンズ はじめての強盗』

ジーサンズ はじめての強盗(字幕版)
年金が少ないから老人たちが強盗するという日本でやったら老害批判が爆発するであろう映画。一応
「勤め先が積み立てていた年金を買収によって銀行に奪われた。だから強盗で銀行から取り返す。」
という設定なので筋はちゃんと成立しているけど、そんなこと言ったら旧:社会保険庁が年金食い荒らしまくった日本ではクーデターでも物足りないぜ。
元々アメリカでは銀行強盗が庶民の英雄になる現象があった。南北戦争当時のジェシー・ジェームズや、大恐慌時代のジョン・デリンジャー、ボニー&クライドとかね。だから今でも銀行強盗が主役の映画が多い。

イギリス『天使の分け前』

天使の分け前(字幕版)
左翼監督の代表的存在であるケン・ローチの作品。ケン・ローチは日本の高松宮殿下記念世界文化賞から賞金貰ったときに、スポンサーのフジサンケイグループに反発して国鉄労働組合に賞金を寄付したこともある。もし『万引き家族』が助成金の返金で似たようなことやったら大炎上だな。
『天使の分け前』は日本では
「更生中の不良がウイスキーのテイスティングを学ぶ映画」
として宣伝されていたけど、実際は
「更生中の不良がやっぱり更生せずにウイスキーを盗む映画」
という酷い映画だった。貧困層の犯罪者が更生するにはお金が必要で、そのお金を犯罪で得ても、まーしょーがない、それが「天使の分け前*1」でしょ。というケン・ローチの左翼的優しさが溢れる作品。ケン・ローチを尊敬している俺でも、さすがにこの作品は批判しました。

中国(香港)『奪命金』

奪命金 ≪特別版≫【Blu-ray】(2枚組:BD+DVD)
これは以前庶民視点がおもしろい! 老舗映画サイト「破壊屋」の人が厳選したハズさない「金融映画」4本 - マネ会で紹介したので、そっち参照してください。貧困じゃなくて一般庶民の話なんだけど、ラストシーンの庶民のとある行動は善悪の判断が別れるところ。俺も
「え?これは犯罪でしょ?」
と思った。
HKmoviefan☂ (@HKmoviefan) | Twitterさんに教わったけど、中国ではラストシーンに「この行為で逮捕された」という追加ナレーションが入るらしい。あのラストシーンは香港的にはOKでも、中国共産党的にはNGなのだろう。

フランス・ベルギー『ある子供』

ある子供 [DVD]
生活保護を受けながら窃盗を繰り返す若いカップルを描いた映画。主人公が14歳の少年に窃盗を手伝わせるシーンもあり『万引き家族』に一番近い映画。『万引き家族』と同様にパルム・ドールを受賞している。でも映画的な技巧をわざと排除した作風なのであまりオススメできない。犯罪をまったく美化しておらず、むしろ窃盗シーンがホラー映画みたいに怖い。

南アフリカ『ツォツィ』

ツォツィ スペシャル・プライス [DVD]
2006年のアカデミー外国語映画賞の受賞作。極悪不良少年が、うっかり赤ちゃんを誘拐。その過程で人間性を学んでいく。これも犯罪を美化していないけど、アフリカ映画は極悪不良少年(たいていは少年兵)が極悪な行為をしたあとに、観客に
「この少年犯罪をどうするか?」
という問いかけしてくるので、ついていけないことがある。

ブラジル『シティ・オブ・ゴッド』

シティ・オブ・ゴッド(字幕版)
貧困だから犯罪に走る。という映画は腐るほどあるので代表的な作品を。ストリート・チルドレンを描いた傑作。面白半分で子どもを銃で射抜くシーンはトラウマもの。


『万引き家族』の劇中で描かれているのは「犯罪行為で家族の絆が生まれる」様子であり、犯罪を美化も正当化もしていない。むしろ「犯罪=悪い」という実に当たり前のことが描かれている。是枝監督が『万引き家族』で暴きたかったのは、日本人の貧困層への無理解だ。まさかタイトルだけで暴かれることになるとは思わなかっただろうけど。

*1:ウイスキーがちょっと減る現象

見出しだけで善悪を判断する人たちと『万引き家族』

f:id:hakaiya:20180605054513j:plain
「見出しだけで善悪を判断する」人が多い。まとめサイトやブログのエントリはもちろん、週刊誌や新聞記事だって見出しで人を釣る。だから釣られる人がたくさん出る。ある程度はしょうがないし、俺も釣られることがある問題だから気をつけている。

万引き家族に釣られる人々

見出しで釣る記事やエントリでも、本文にはたいてい詳細が書いてある。でも記事に対して辛辣なコメントしている人たちに限って記事をちゃんと読んでいない。今、そんな問題が映画のタイトルで起きている。『万引き家族』だ。タイトルから万引きで繋がる家族という印象を受けた人が大量に発生したのだ。実際にそう宣伝しているしそういう展開もあるけど、映画本編はもっと複雑で深刻だ。詳細を説明するとネタバレになってしまうのが、『万引き家族』に対する勘違い問題に拍車をかけている。

万引き家族への批判意見

例えばあるアカウントは『万引き家族』を
「万引き家族の絆なんて貧困の再生産」
と批判していた。ツイート主は映画を未見だと思う。映画本編では万引き家族の子供たちが教育を何も受けていない現状をちゃんと描いている。その批判ツイートは的外れだ(批判目的じゃなければ当たっているけど!)。でも『万引き家族』に関するツイートで二番目に多く大量リツイートされている*1

まるで赤狩り

他にも右寄りの人たちが「万引き家族なんて日本の恥!」と批判しているツイートがたくさんある。『万引き家族』に関するツイートで一番リツイート数が多いのはこれだ。

自分の国の問題点と向きあうと恥って何だよ!貧困と犯罪なんてあらゆる映画がテーマにしていることなのに!
「韓国の貧困問題を描いた映画、韓国国内でバッシング」
って見出しの記事があったら、あなた達はどういう反応するのか。

俺は
「まるで赤狩りじゃん*2!これだから右寄りってダメだなー」
と思っていた。ところが今は逆に左寄りの意見に失望している。

右も左も

誘拐された被害者が誘拐加害者のストーカーと仲良くなる『幸色のワンルーム』の実写化が発表されると、朝日新聞の記者が激怒したのを初めとして「犯罪を正当化するな!」と怒りだす人が出てきた(俺も明日ママで怒ったことあるけど)。

togetter.com
togetter.com

当然ながら彼らは
「じゃあ『万引き家族』はどうなるんだよ」
と反論されているわけだけど、それに対するツッコミで
「万引きと誘拐は違う」
というのがいくつかあった。でもこれも的外れなんだよね。

俺は『幸色のワンルーム』の漫画読んでいるけどあまり好きじゃないし、社会問題をえぐる『万引き家族』と、誘拐ラブストーリーの『幸色のワンルーム』は次元の違う作品だと思っている。でもこの2つは共通要素があるし、同じようなシーンが複数ある。


ここから『万引き家族』の軽めなネタバレです。予告編でもバレているけど。


『万引き家族』は映画が始まると、リリー・フランキー演じる主人公が虐待されている女児を誘拐することで救う。その女児は万引きを仕込まれることによって自分の家族を手に入れて幸せになっていく。自分の家族の元に帰ろうとしない。朝日新聞の記者は『幸色のワンルーム』の放映に対して
「女児を狙った犯罪は絶対悪だ」
と書いている。その主張は同意できるけど、今週の朝日新聞の映画欄には
「映画『万引き家族』も絶対悪」
とでも載るのだろうか。

『万引き家族』は万引きだけじゃなくてJKビジネスや不正受給を描いた映画だ。そもそも是枝監督が映画のモデルにしたのは、2010年の不正受給事件。それ以外にも万引きどころじゃない犯罪がゾロゾロ出てくる。『万引き家族』というタイトルに釣られた人が語る印象と実際の映画にはかなり差がある。

ちなみにJKビジネスのシーンなんて、売り手の少女も客の男性も癒やされるシーンとして描かれている。映画が公開されたら
「この映画はJKビジネスを正当化している!」
という批判意見が出るのかな?

釣りタイトル

『万引き家族』はそのわかりやすいタイトルのおかげで、多くの人が観てないのに議論が活発になっている。『バス男』とか『アルマゲドン2000』とか釣りタイトルの映画はたくさんあるけど、『万引き家族』こそが史上最高の釣りタイトルなのかもしれない。タイトルと内容が一致した映画を観たい方には幸福の科学の『仏陀再誕』がオススメです。
仏陀再誕 [DVD]
襲撃するUFO!蘇る仏陀!一切釣ってないぞ!




追伸:本当だったらいつもここで
「未見の映画を叩きたいなら誰映画でやろう」
とオチをつけるんだけど、今年はごめん!まだ出来ていません!(でも作成中です)

*1:ただしツイート主の「万引き被害に苦しむ小売側」という指摘は正しい

*2:政治思想による弾圧、ハリウッド映画に多大なダメージを与えた

実話BUNKAタブー「このカルト宗教映画がひどい」

現在発売中の実話BUNKAタブー「このカルト宗教映画がひどい」。

コラムの一部は俺が書いてます!他の執筆者が俺よりもすごい宗教映画ライターなので、宗教映画を扱うライターたちが集まったスーサイド・スクワッドな企画です。幸福の科学映画について取り上げているのは「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎さん。アニメ系作品を取り上げているのも、おそらくアニメ宗教映画専門のライターさんですね。俺は創価学会、統一教会、浄土真宗親鸞会、サイエントロジーetcなど各団体が作った宗教映画を取り上げていて、実話BUNKAタブーを読んだ母親から心配されました。うち浄土真宗だし。



このコラムを書くために、わざわざ浄土真宗親鸞会の上映会にも行きましたよ!(DVD化されていないので、上映会に行くしか無い)
f:id:hakaiya:20180424180914j:plain
f:id:hakaiya:20180424181359j:plain
f:id:hakaiya:20180424182854j:plain
フレンドリーな雰囲気だけど、特に勧誘とかはされないので拍子抜けでした。


宗教映画って、宗教なのに世俗に迎合しまくっているのが面白いんです。わかりやすい例は幸福の科学で、彼らの作るアニメはロボットアニメだったり学園アニメだったり、人気アニメの要素を取り入れています。去年は『君の名は。』に便乗した映画『君のまなざし』を作りました
90年代ハリウッドで恋愛映画が流行ったとき、サイエントロジーは恋愛映画『フェノミナン』を作り、その後ハリウッドにSF映画ブームが来ると『バトルフィールド・アース』を作りました。



↓エリック・クラプトンの超名曲『チェンジ・ザ・ワールド』。PVは『フェノミナン』の宣伝になっていて、開始15秒で宇宙の光を浴びて超人になるというサイエントロジーの教義っぽい内容です。



これはコラム中にも書きましたが創価学会が『人間革命』を映画化したとき、日本は『仁義なき戦い』ブームが起きていました。だから映画『人間革命』も『仁義なき戦い』みたいな展開になるんですよ。戸田城聖や池田大作がヤクザとやり取りするんです。キリスト教にもバットマンをパクったバイブルマンなんてのがいます。
f:id:hakaiya:20180526101125p:plain

今、映画界は空前のアメコミ映画ブームなので、各宗教団体が結束してアベンジャーズやジャスティス・リーグみたいな宗教映画を作って欲しいですね。水の上を歩けるイエスとか、空間を支配できる釈迦とか、戦闘力がやたら高いシヴァとか、絶対に姿が出てこないムハンマドとか良いキャラクター揃っています。アベンジャーズにおけるブラック・ウィドウ、ジャスティス・リーグにおけるバットマンのような「特殊能力の無い一般人が頑張ってヒーローとして戦う」キャラクターは我らが現人神の天皇陛下がピッタシです。

宗教映画が酷いというよりも、それを楽しんでいる俺のほうが酷い気がしてきた。

お酒映画ベストテン

ワッシュさんとこの企画に参加します!5本だけど。
d.hatena.ne.jp

  1. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(ビール)
  2. ビール・フェスタ 無修正版 世界対抗・一気飲み選手権(ビール)
  3. 酔拳2(中国酒)
  4. ジャンゴ 繋がれざる者(ビール)
  5. カクテル(カクテル)

『ワールズ・エンド』を観て以来、ビールジャンキーになった。俺の人生に悪影響を与えた映画。

映画『別離』が描く女性の介護職問題

土俵問題

女性と土俵問題は、日本のダメっぷりが凝縮された事件だ。俺も含めて多くの日本人が呆れていたり怒っていたりする。擁護する声は少なく八角理事長ですら即謝罪した。あの最低のアナウンスをした行司は
「女性が土俵に上がっていると観客から怒号のように指摘されたから」
と釈明した。この釈明の真偽はともかくとして、あの状況で女性を土俵に上げるな!という怒号をあげる一般市民が怖い。

プール問題

話変わって去年、ヨーロッパ人権裁判所がこんな判決を出した。
www.cnn.co.jp
判決の目的は移民にも差別なく同等の教育を保証することだ。一部のイスラム教徒も支持していた。俺も支持している。だけどこの判決に異論を唱えるアカウントが多かった。
で、そのアカウントたちが「女性と土俵」問題に対してどういう意見表明をしているのか、ちょっと調べてみたら彼らは怒っていた。土俵から女性を降ろそうとすると怒るのに、イスラム教徒の女児がプールに入る時は異論を出している。

ダブルスタンダード

「差別はダメだけどイスラムが絡むとOKになる」
というダブルスタンダード現象がある。アメリカの有名な例だと、キリスト教徒が同性愛に反対すると大炎上(商売先にまで抗議がいく)するのに、イスラム教徒が同性愛に反対してもスルーされる。

このダブルスタンダードの顛末は「見えない道場本舗」が見事にまとめています。
d.hatena.ne.jp

はてなブックマークだと、幸福の科学の悪口を書いているアカウントが、イスラム批判になると「宗教差別」を持ち出してくる。
イスラム教徒自体が激烈な差別と偏見に晒されているので、彼らを守るためにこうしたダブルスタンダードが発生するのはある程度理解できるけどさぁ。

男性の裸を見てはいけない

この手の話題になると
「イスラム教徒の女性は肌を見られるのを嫌がる」
という意見がたくさん登場するけどそれはちょっと違う。肌を見せるだけじゃなくて、男性の肌を見るのもNGという考え方も強い。さっき話題に出した裁判も肌を隠すブルキニが着られる状況だったけど、そうじゃなくて両親は男女混合の水泳授業を拒否したのだ。

イラン映画の傑作『別離』

相撲の伝統とイスラムの教義を同じ様に考えるのは不適切だと感じる人がいるかもしれない。でも女性による土俵上の救命活動と、女性のイスラム教徒による介護問題は通じる部分がある。イラン映画の大傑作『別離』に考えさせられる状況がある。認知症の老人が粗相をして、介護職の女性が着替えさせようとするシーンだ。
f:id:hakaiya:20180408115554p:plain
f:id:hakaiya:20180408115601p:plain

厳格なハラルの考え方ではNGな行為なので、女性はこの行為が罪になるのかイスラムの聖職者に電話で相談する。聖職者は「着替えを避けるべき」と色々なアドバイスをする。相撲の行司のように。この女性は電話を切って、着替えさせる決断をする。

救命と介護

女性の救命活動どころか介護がNGとされる風潮はたくさんある。「俺の妻が男性を介護するなんて許さん!」とイスラム教徒の夫が介護職の妻を殺したのは昔の中東の話じゃあない。2016年のイギリスの事件だ。今年の2月には外国人労働者が介護職に携われるように安倍首相が指示を出した。日本でも介護とイスラム教徒の問題は増えていくはずだ(そしてイスラム教徒への差別も増えていく)。イスラム教徒の女性が着替え問題に直面したとき
「いやいや、介護なんだから着替えもやるべき」
という意見は宗教差別になるかもしれない。セクハラかもしれない。だからといって逆の意見は
「女性を土俵にあげるな」
と同じ態度かもしれない。ダブルスタンダードというよりもダブルバインドだ。

女性を土俵に上げるな!という怒号をあげた一般市民も、正義だからといって悪口を書きまくっている一般市民も結局は同じ土俵かもしれない。

f:id:hakaiya:20180408115610p:plain
(認知症の老人を着替えさせた女性は、その後非難される)




オマケの映画紹介:『ペルセポリス』

今回の土俵騒動では、「昔は女性も土俵に上がっていた、土俵の女性禁止は後付けの伝統だ」という話が一番面白かった。イラン人女性が原作を書いた映画『ペルセポリス』も、イランでは女性たちが自由に暮らしていたのに、ヒジャブなどの伝統をどんどん押し付けられていく歴史を描いていて面白い。
hakaiya.hateblo.jp



『別離』の軽めのネタバレ

『別離』の主人公家族はリベラル寄りのプチ富裕層だ。妻は保守的な社会を嫌い、国を出て娘を育てようとする。だが夫にはアルツハイマーの親がいて国を出ることが出来ない。主人公家族は介護職の女性を雇って親の面倒を見させている。その女性は妊娠していたのだが、介護の重労働のさなか胎児の状態に異変が出る。しかし徘徊癖のあるアルツハイマーの老人を残して病院に行くことはできない。そこで女性は老人をベットに縛って病院に行く。
ベットに縛り付けられた親を発見した主人公は激怒、女性を家から叩き出す。そのショックで女性は流産する。

宗教が違うとはいえ日本でも通じる映画だ。リベラルな主人公家族は、介護職の女性の保守的なイスラム教徒家族と対立していく。保守的な夫は暴力的に描かれるけど、神の前では誠実で真摯な人間であることも描かれる。