破壊屋ブログ

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日本映画とアメリカ映画は音楽の使い方が違う(2018年の映画あるある)

日本映画とアメリカ映画は音楽の使い方が違います。おおざっぱに説明すると

アメリカ映画

既存曲を十数秒だけ使う。歌詞や曲の背景が映画のシーンを説明している。

日本映画

新曲を3分使う。歌詞にはあまり意味がなく、曲の背景はタイアップ目的。

という違いです。一応言っておきますがタイアップが悪いというわけじゃないです。それに安易なタイアップなら90年代から00年代にかけてのアメリカ映画とロック業界のタイアップのほうが酷かったです。

で、アメリカ映画で流れる曲には意味があります。ところが最近はその傾向が強すぎて、違う映画で同じ曲が同じ意味で使われることが多くなってきました。2018年に使われた音楽を解説します。

エロを使わずにエロを表現するときに『スーパー・フリーク』

『ボヘミアン・ラプソディ』で『スーパー・フリーク』が使われていました。リック・ジェームスの『スーパー・フリーク』は歌詞がかなり卑猥なので、映画の中でエロを使わずに卑猥を表現するときに使われます。曲の意味を知っていると
「ああ、ここはフレディの乱れた性生活を表現しているんだなぁ」
とわかります。

他の映画だと『リトル・ミス・サンシャイン』で子供がいるシーンで『スーパー・フリーク』が流れるので周囲の大人が激怒するシーンがあります。

愛国心を歌うシーンで『カントリー・ロード』

日本だと『耳をすませば』で使われた曲、くらいの認識の『カントリー・ロード』ですが、2018年は『キングスマン:ゴールデン・サークル』と『ローガン・ラッキー』の両方で、愛国心を奮い立たせるシーンで『カントリー・ロード』が歌われました。この件はこちらを参考に↓
hakaiya.hateblo.jp


前向きなシーンで『オン・トップ・オブ・ザ・ワールド』

日本には無い概念ですが「Feel Good Movies」というジャンルがあります。観ていて良い気分になれる映画のことです。Feel Good Movies系の作品や予告編ではイマジン・ドラゴンズの『オン・トップ・オブ・ザ・ワールド』がよく使われます。前向きな歌詞とメロディが気に入られているのでしょう。

2018年では『ライフ・オブ・ザ・パーティー』が『オン・トップ・オブ・ザ・ワールド』をオープニングに使っていましたが、『俺たちスーパーマジシャンズ』でも同じ使われ方しています。違う映画で同じ曲が同じシーンで使われる現象もここまで来たか!と驚きました。

80年代ソング

80年代ブームなので2018年の映画では80年代ソングがよく使われました。ニュー・オーダーの『ブルーマンデー』とかヴァン・ヘイレン『ジャンプ』が80年代を表現するために使われていました。でも2017年でも『ブルーマンデー』は映画『アトミック・ブロンド』、『ジャンプ』は『怪盗グルーのミニオン大脱走』で同じ目的で使われていました。正直「またか…」という気分になります。

AC/DCと移民の歌

マーベル映画がAC/DCというバンドの曲を使って大成功しているので、それにあやかってかAC/DCを使うアメリカ映画が増えています。あとレッドツェッペリンの『移民の歌』の歌詞の意味は戦闘と侵略の開始なので、いろんな映画で戦闘シーンが始まるときによく流れます。

日本映画の場合

日本映画は映画とタイアップ曲の内容がてんでバラバラということがあります。2018年では『去年の冬、君と別れ』がちょっと酷かったです。歌詞も曲調も映画の内容にまるで合っていないのでエンディングでガックリ来ます。


でも日本映画でも歌詞とシーンが密接に関係あるシーンがあります。それはカラオケです。日本映画はカラオケのシーンがめっちゃ多いんですね。そのときに歌っている歌詞は登場人物の心情を上手く表しています。

猫は抱くもの

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ハード・コア

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