破壊屋ブログ

ネタ系映画ブログです。管理人はこの人→http://hakaiya.com/giccho

世界各国のオスカル様をAIで作ってみた

AIで作った世界各国のロボットネタが面白かったので、私もAIで世界各国のオスカル様を作ってみました。オスカルとは『ベルサイユのばら』の主人公で男装の麗人です。昭和の時代に日本に大ブームを巻き起こしたとのこと。そして、このエントリーで言うオスカル様とは「18世紀の女性の近衛兵」です。

フランス


日本


インド


トルコ


中国


ロシア


オマケ:AIが持つステレオタイプ

ブラジルとアフリカ系の近衛兵はどうしてもマシンガン(しかも突撃銃っぽいやつ)を持ちます。ブラジルは何を指定しても(15世紀だと指定しても)マシンガンになってしまうのでボツにしました。あとアフリカの女性は「スカート絶対に履くな」と強めにAIに指定しても、スカートを履く傾向がありました。


www.all-nationz.com
www.all-nationz.com

記事が読めないコメンテーター、話を聞かない論客

アメリカでこんな事件が起きました↓

職場の冷凍庫からアラーム音が鳴っていた。清掃員は
「アラームが鳴るのは電源に問題があるから」
と思ってブレーカーを調べた。その際に清掃員は
「やはりOFFになっていた」
と判断してブレーカーをONにした。ところが実際は逆でONになっていたのを誤ってOFFにしてしまった。


この事件は↓このような見出しで報道されました。
www.cnn.co.jp


この記事を「アラームがうっとしいので、清掃員がブレーカーを落とした」と誤読する人が続出しています。

これはヤフコメのTOPコメント↓


これもヤフコメ↓


はてなブックマークではちゃんと海外記事を読んで真相を把握している人たち多いです(はてなの良いところ)。にも関わらず、はてなでも誤読コメントはやっぱりあります。↓


このはてなコメントは「コンセント抜こうとした」という虚偽を事実のように追記していて、デマが生まれる瞬間になっています↓


他の海外記事を読んでみましたが

  • 清掃員はブレーカーに触るのが不適切だと理解していたが、アラームに対処することを優先した。
  • 清掃員は支援が必要な人物だった。
  • 清掃員は善意で行動していた。
  • 冷凍庫が直せなかったのは、コロナ禍で技術者が来れなかったから。
  • 大学の教授はアラームの事情を説明する記述やアラームを一時的に消す手順を冷凍庫に貼っていた。

などと書いてありました。大学側・清掃会社側の言い分は双方ともに健全なモノです。大学側の被害に重点を置いたCNNの記事は、確かに誤解を招きやすい記事です。バランスが取れていないCNNの記事だけが日本語翻訳されたのも誤解を招く原因になりました。賠償金についてはまさに司法の判断に委ねるしかないでしょう。

清掃員は情報を誤って判断し間違った行動を取りました。しかし私から見ると清掃員を一方的に批判している誤読コメントの人達もこの清掃員と同じことをやっています

余談1

「掃除のおばちゃんがコンセント抜いちゃった」系のコメントが多いですが、今回の事件は大学教授が女性で、清掃員が(名前から察するに)男性です。

余談2

最近だと市川猿之助の事件のコメントが酷かったです。発生直後は「一酸化炭素中毒」だと指摘する人たちが大量に発生しました。
一番上の中日新聞が「薬物や一酸化炭素(CO)中毒を招く練炭の存在については明らかにされていない。」と5/18に記事にしたのですが、これが逆効果だったのかな。

↑この画像では怪しいまとめサイトだらけですが、Twitterはてなコメントでも「一酸化炭素中毒」を指摘する人が多く発生しました。実際は全然違かったのに。

ネット上でコメントつけている人たちが得意なのはコメントをつけることであって、記事を読んだり事実を確認することは苦手なのです。

↓今回の記事タイトルの元ネタ。
新装版 話を聞かない男、地図が読めない女

相手の年齢層を判断する方法

格闘漫画の『グラップラー刃牙』で
「相手のケンカの強さを見抜く能力は、ケンカの強さ以上に重要になりうる」
と言う名ナレーションがある(少し改変)。
若い頃に出会い系(最近の表現はマッチングか)にハマった私にも似た経験がある。
「女性の年齢を見抜く能力は、女性を口説く以上に重要になりうる」
だ。

20代だった私には、出会い系は大量の成果があった。出会い系で大事なのは重要度順に

1. 相手の話・メールをひたすら聞き続ける忍耐力
2. 高身長
3. 誠実さ
4. 若さ

で外見は関係ない。プロフィール写真も普通の顔写真にしていた。『スナックバス江』の森田に似ている私でもかなり成果があった。

ただ自分より年下と会えたのは数回のみ。相手の女性が10歳以上離れてるなんて当たり前で、稀だが20歳以上、30歳以上もあった。
そうなるとメールや初対面の段階で女性の年齢を把握することが必要だった。外見だけだと判断は難しい。私は映画と洋楽に詳しいので、女性の好きな映画と洋楽を聞いているうちに年齢層が分かってくる。

一番驚いたのは
「最後に映画館で観た映画は?」
と聞いたら
ブラック・レイン(1989年で俺は小学生)」
と言われたことだ。他に
フレディ・マーキュリー時代のクイーンのライブ見たことある」
忌野清志郎の追っかけやっていた」
という女性もいた。俺は熟女好きで音楽好きなので、その人達とは喜んで会って貴重な話を色々と聞いた。逆にメールで80年代の映画の話で盛り上がっていて「年上かな?」と思って会ってみたら女子高生ということもあった。

女性が私の年齢層を確かめようと質問されることもある。初対面の女性に
「ミーちゃんとケイちゃん、どっちが好きでしたか?」
と聞かれたことがある。ピンク・レディーがデビューしたのは私が生まれる前だ。


www2u.biglobe.ne.jp



「いや、ちょっと分からないです」
と答えた。逆に相手の年齢層がかなり高いと分かった。

今だったらウッカリ
「モー娘で誰が好きでしたか?」
と聞いておじさんおばさんだということがバレるようなものか。せめて
「神7で誰が好きでしたか?」
とか聞くほうが少しでも若く思われる。たとえ私みたいに神7の顔と名前が全く一致しなくてもだ。一致しない時点で若くないか。

ja.wikipedia.org


ピンク・レディーの『サウスポー』の歌詞をAIで再現。今回のエントリはこれ作っている時に思い出したネタ。

「足が不自由」なのは何のメタファー?

↑『ジョゼと虎と魚たち』。足が不自由な人を受け入れているように見えて、実は上から目線な感覚を暴く名シーン。


映画と健康について元気が出る映画のおすすめ 大人が満足の名作を厳選 - lala a live(ララアライブ)│フォーネスライフで書いたわけですが、日本映画における「健康」には「難病モノ」というジャンルが不可避なので、難病モノの代表的存在である『余命1ヶ月の花嫁』もあえて取り上げました。

難病モノが流行る理由

↑今年公開された『生きる』のイギリス版。

どうして日本でここまで難病モノがジャンルとして発展したのかは、沢山の要因があります。社会的な要因「lala a live」に書きましたが、文化的な要因として「昭和の時代に不治の病モノが大流行してその影響がまだ残っている」があると思っています。古くは黒澤明の『生きる』がありました。またテレビドラマでも不治の病モノが鉄板でした。だいたい2パターンに分けられて

  • 白血病になるパターン
  • 骨肉腫になるパターン

どちらかです。漫画家の西原理恵子がエッセイコミックで「私が女子高生の時は悲劇のヒロインに憧れてみんな白血病詐病していた」と書いてましたが、当時はそれほど影響力があったのでしょう。しかし今や白血病も骨肉腫も治療法が大きく進歩しています。白血病の治療が終わった水泳選手の池江璃花子は復帰しました。実は私の友人の子供が足の骨肉腫になり長期間の入院中ですが、今はリハビリに取り組んでいます。

病気=不幸は決めつけ

治療法が進歩したという以前に、そもそも「病気=不幸」の描き方には違和感があります。不幸って決めつけるなよと。そして実際、以前に比べて「病気=不幸」というコンテンツが減ってきていると思っています。 で、今回の本題はここからです。私が考える、これから無くなっていく描写として「足が不自由=不幸」があると思います。「足が不自由だった人が歩ける」というのは超分かりやすいメタファーなので多用されてきました。

様々な「足が不自由」のメタファー

ここからネタバレ連発です。

アルプスの少女ハイジ

アニメ『アルプスの少女ハイジ』だと、足が治っているクララがずっと歩けないのはクララの精神面に問題があるからと描かれています。クララが歩けるようになるのが、クララの精神面での成長を意味しています。

ザ・ファブル

ザ・ファブル』で車椅子を使っている少女が出てきますが、車椅子は少女がトラウマに囚われていることのメタファーです。少女はトラウマと対決することで立ち上がることが出来ます。それを精神的にも物理的にも支えるのが主人公ファブルです。

ウィッチウォッチ

マンガ『ウィッチウォッチ』でも「車椅子を使っている登場人物を治す」というエピソードがありました。『ウィッチウォッチ』は最近の作品なので「車椅子=不幸」に見えないように注意して描かれており、流石だと思いました。とはいえ「車椅子を使わない」が家族の再生を意味していました。

ジョゼと虎と魚たち

ちょっと変わったパターンだと実写版『ジョゼと虎と魚たち』は「足が不自由=足を持たない人魚」のメタファーになっています。そのためジョゼが電動車椅子で自由に疾走するラストシーンは「彼女は人魚ではなく普通の人になった」を意味しています。ちなみにアニメ版だと「足=空を飛ぶための翼」に例えるシーンもあります。

大統領の理髪師

この手の描写で私が決定版だと思っているのは2004年の韓国映画の名作『大統領の理髪師』です。『大統領の理髪師』は1970年前後の複雑な韓国の社会事情が背景にあるんですが、とにかく省略して紹介します。北朝鮮のスパイだと疑われた少年が韓国当局の拷問で歩けなくなるんですね。これは独裁者だった朴正煕大統領(映画では別名)の民衆への弾圧を意味します。「歩けない=民衆への弾圧」というメタファーなのです。だから大統領が死ぬと少年は歩けるようになる。これは韓国の国民が独裁政権を乗り越えて民主主義で自立したことのメタファーです。

外国映画

↑Disabled Villainsの皆さん。

外国映画、特にアメリカ映画とイギリス映画はなぜか「車椅子=権力・悪役」を象徴する場合が多いです。そもそもDisabled Villainsと呼ばれる「悪役=障害者・怪我人」が多く、悪役の歪んだ性格のメタファーとして障害や怪我が使われています。これは「不適切だろ!」と長年議論されています。アメリカ映画とイギリス映画にDisabled Villainsが多いのはジェームズ・ボンドの影響では?という意見があり、なるほどと思います。

「足が不自由」が意味するもの

↑メカアマトのヒロイン。

これらのとおり「自分の足で歩く」は「成長」「自立」「克服」といったメタファーになっているのです。逆説的に「足が不自由」は「未熟」「依存」「挫折」の負のメタファーになってしまいます。

今回挙げた作品はどれも素晴らしい作品たちです。メタファーを使いつつ成長を表現しているのですから、そりゃそうでしょう。しかし最初に書いたとおり、この手の「病気=負のイメージ」の描写は今後減っていくと思います。最近だと2021年のマレーシアのアニメ『メカアマト』でヒロインが車椅子なことに何の意味も無いです*1。これは多様性の観点から素晴らしい設定だと思います。意味が無いことに意味があるのです。まあマレーシアはイスラム教の影響が強いため、女性キャラは車椅子に載せたほうが派手なアクションしやすいという事情もありそうですが。

オマケ:メガネについて

Dr.スランプ 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

こういうメタファーの変遷は過去に何度も起きています。例えばメガネですが、かつて日本のマンガではメガネは「不美人」「内気」を意味する記号でしたが、鳥山明の『Dr.スランプ』の登場以来メガネのメタファーは少しづつ弱くなっています。アラレちゃんがメガネのメタファーを破壊したのです。とはいえメガネが「知的」「内気」を意味するメタファーは今でも分かりやすい記号表現ですし、海外だと「メガネ=オタク」「メガネ=日本人」の意味合いもあります。

*1:シーズン1しか見てないので、その後どうなるか分からないけど

映画と健康と老化

https://hakaiya.com/img/089mw.jpg
↑大学卒業時の私。なぜだか韓国で取り上げられた画像。経緯は覚えていない。

健康コラム

みなさん、先週ネット上でバズった河相我聞さんの「lala a live」の大傑作コラムを読みましたか?
「運動したいけど面倒くさい」という誰もが持つ心理状態を面白おかしく書いたコラムです。未読の方はぜひ読んでみてください。
foneslife.com

コラムの後半では、この二年間でパワーアップした河相我聞さんの自画像が掲載されています。大絶賛されている↑このコラムですが、私は読んでいて頭を抱えました。何故なら「lala a live」に私もコラムを送っているんだよ!しかも河相我聞さんの逆パターンで、劣化だけしている私の自画像付きなんだよ!

老化する破壊屋

30代後半までのは私は赤い髪の毛でスケボーをやっていたこともあって大学生に間違えられるくらいの若い外見で、イベントとかで知り合った女性に「俺は1970年代生まれですよ!」と言うのは絶対に大ウケor悲鳴をあげられる俺の鉄板持ちネタギャグでした。ところがここ数年で一気に外見が老け込んで老人と化しました。あと今は治ってますが痛風持ちで一時期杖を使っていました。そういったエピソードも書いています↓
foneslife.com
20年以上、自分の画像をネットにアップし続けていると老化や加齢に驚きます。インスタにハマっている若い皆さん、数年後にはインスタは自分の老化を確認するツールになりますよ。

取り上げた映画

というわけで、健康に関する映画のコラムが「lala a live」に掲載されました。紹介している映画の一つは『若おかみは小学生!』です。この脚本は健康に関するセリフがやたら多いのです。圧倒的高評価を得ているのでアニメファンや映画ファンには知名度の高い本作ですが、映画版をテレビ放映したのはEテレで視聴率も1%代と世間での知名度を上げたくて紹介しました。
また「Feel-Good Movies(良い気分になれる映画)」というジャンルの映画も取り上げています。日本には馴染みのない概念ですが、配信サービスなんかでは「元気が出る映画」としてジャンル分けされているので、これから知名度が上がっていくかもしれません。色々な映画を取り上げたかったのですが、5本に何とか絞りました。みなさん是非読んでみてください。

淀川長治は辛口映画評論家だった

ちょっと前に映画の悪口に関する議論で

淀川長治もダメな作品を貶すことはなかった

というコメントが人気コメントになっていましたが、それは誤解です。淀川長治はバリバリの辛口映画評論家でした。テレビで映画を褒めまくる自分を自己批判するコラムまで書いてました。

淀川長治という存在を

  • 映画評論家として知っている人
  • テレビタレントとして知っている人

で受け取り方が違うのは当然です。ただ「淀川長治は映画を貶さなかった」はちょっと違うでしょう。

私は90年代後半からインターネットの映画BBSで映画の感想投稿をしていましたが、その時から

  • 誰かが映画の悪口を書く
  • 淀川長治は映画の悪口を言わなかったよ!」とレスがつく
  • 淀川長治は映画の悪口言いまくっていたよ!」と注意される

というループを四半世紀も見続けています。