藤子・F・不二雄の傑作SF短編の一つに『征地球論』がある。未見の人はここで読める↓
もう読んだものとして話を進めるけどオチは
「宇宙人の時間の感覚は果てしなく長大だった」
というものだ。途中伏線があって宇宙人が調査開始した1000チクタク前は10万年前、おそらく旧石器時代として描かれる。で、最後の一コマで
- 10チクタクは地球人の時間で1000年
- 1000年は宇宙人の時間で3日
という設定が明らかになる。1チクタクで100年。閏年を考慮しないで考えると、地球人の1日は宇宙人にとって333.3年ということだ。
そして
「10チクタク:1000年」という宇宙人の感覚と、「1000年:3日」という地球人の感覚の比率を取ると
- 1:121666.6666
つまり宇宙人と地球人の時間の感覚は12万2千倍違うのだ。いや、ちょっと待て。そうなるとあの日本人家族のモニタリングは何時間だったのだろう?休日の一日、つまり24時間をモニタリングしたと考えて、86400秒を先ほどの比率で割ると0.71秒。一瞬で終わったモニタリングだったのだ。
ちなみに『征地球論』の舞台は1980年、つまりあれから0.41チクタクが経過した。